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World Food Watch

世界の朝食にこだわる専門店 次々紹介、はや26カ国

2017/6/8

多くのファンを持つスイスの作家ヨハンナ・シュピリ原作のアニメ「アルプスの少女ハイジ」。このアニメには、魅力的な食べ物がいくつか登場する。

アルプスの山で暮らしていたハイジが、都会に出た際に感激する軟らかな白いパンもその一つ。今や「ハイジの白パン」として、これをイメージしたパンが、日本のあちこちのパン店で売られているほどだ。

全国のパン店で見かける「ハイジの白パン」=PIXTA

東京・外苑前にある「ワールド・ブレックファスト・オールデイ」は、世界各国の朝食が期間限定で食べられるお店。メニューは2カ月ごとに国が変わり、この5、6月はスイスの朝食を提供している。

店主は建築家の木村顕さん。木村さんが同店を開いたきっかけは、2006年に日光に古民家をリノベーションした宿を開いたことにさかのぼる。宿泊者の半分が外国人だったことから相手の文化を知ろうと話を聞くうちに、食の話題からは相手の国への理解が深まりやすいことに気が付いたのだ。

中でも朝食は、各国とも料理の内容がほぼ決まっていて、毎日食べるもの。それぞれにこだわりがあった。そこで世界の朝食を専門に提供する店を開こうと思い立ち、13年に同店をオープン。スイスを含め、これまでに26カ国の朝食を提供してきた。

世界各地からの移民の文化が反映されたイスラエルの朝食

「イスラエルの朝食メニューでは、『シャクシューカ』というピリッと辛いスパイシーなトマトソースに目玉焼きをのせたものと、ヒヨコ豆のペースト『フムス』、パンなどを一皿に盛り合わせました。20世紀の半ばにできた新しい国であるイスラエルは、世界各地からの移民が暮らす国。だから、アラブ人の料理であったシャクシューカなどと、東ヨーロッパの食文化の影響を受けたパンを一緒に食べる。おいしい食べ物を味わいながら、その国の文化も実感できるんです」(木村さん)。

これまで、一番人気があった朝食の一つは、台湾の朝食。日本に住む台湾人の来店が目立ったらしい。日本にも台湾料理店はあるが、朝食メニューまで提供している店はなかなかないからだろう。木村さんはこう話す。「『蛋餅(ダンピン)』というハムやチーズが中に入った台湾風卵焼きなどを出したんですが、何度も来てくれた台湾の方もいて。蛋餅は上にかけるソースもトンカツソースみたいに、しょっぱいけど甘さもあって独特なんです」。

台湾の朝食 お皿の手前が蛋餅、右上は餅米で様々な具材を包んだ台湾風おにぎり

普通の飲食店とは異なり「日本人がおいしいと思うかより現地の人がおいしいと思うものを出す」のが木村さんのモットー。「納豆を最初からおいしいと思う外国人は少ないですよね。それと同じ」。だから、外国人旅行者や大使館、政府観光局などから得た情報から組み立てたメニューは、必ず日本に住むその国の人に試食してもらっている。

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