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忘れ物防止タグは役に立つ! 半年で10回も鍵を発見 戸田覚のデジモノ深掘りレポート

2017/6/8

現在はカギと一緒に取りつけている
日経トレンディネット

僕は、捜し物をしている時間が、人生の中でも一、二を争うほどに無駄だと思っている。特にイライラするのが、家の中にあると分かっているのに見つからない鍵。出かける間際になって、見つからないと遅刻するのではないかと慌てることにもつながる。僕の場合は車移動が多いので、家の鍵と車の鍵が見つからないことに耐えられないのだ。

ということで、Bluetoothを利用した忘れ物防止タグを使い始めた。最近は、クラウドファンディングなどからいくつかの製品が出ている。

僕が使っているのはソフトバンクが運営する「+Style」で購入できる米TrackRの「TrackR bravo」。最初に購入したのは、2016年の11月ごろなので、およそ半年ほど使ったことになる。当初はきちんと動作していることをちょっとうれしく思った程度だったが、現在はすっかり手放せなくなってしまった。

数あるBluetoothの落とし物防止タグの中で僕がTrackR bravoを選んだのは、デザインの良さと価格の手ごろさが理由だ。鍵と一緒にキーホルダーに取りつけるのだから、まずはコンパクトで、軽くなければ困る。もちろん、見栄えもほどほどに重要だ。

価格は1つ当たり税込みで3229円。この価格はほかの同種の製品とほぼ同等だ。4個で税込み8630円というセットもあり、かなりお得な印象だ。

■思ったよりもチープだが許容範囲

僕はTrackR bravoを3つ持っていたのだが、そのうち1つは故障してしまった。修理する手もあったのだろうが諦めた。残りの2つは半年たった今も問題なく利用できていて、電池の持ちも上々。いまのところ、電池は交換していない。廃棄が面倒なボタン電池を使っているのが難点ではあるのだが、このサイズで充電式にすると駆動時間が持たないのだろう。

外観は写真で見るよりもチープだ。ボディーはアルミ製だが、薄い板を折り曲げたような作りで、黒は色がはげてきたのが目立つ。これから買う方で、はげるのが気になるならシルバーをお薦めする。こちらは金属の色と近いので、はげても目立ちにくいだろう。

この半年の間に何度も使っているのだが、ペアリングがいつの間にか切れていた、というようなことは一度もなかった。「どこにいったかな」というときにペアリングが切れて見つからないのでは役に立たないので、この辺りは優秀と言っていい。

本体は直径31mmの円形で厚さは3.5mmとコンパクト。6gと軽いのもいい
こちらは裏面。黒モデルは色がはげているのが目立つ
電池内蔵式で半年経っても残量はまだ余裕がある

■鍵やスマホ捜しにとても重宝

なんと言っても重宝しているのが、家の中のどこに鍵があるか簡単に見つけられることだ。僕はこの半年の間に10回近く家の中で鍵を捜し、毎回すぐに見つけることができている。

使い方はとてもシンプル。鍵がなくなったときは、スマホを取りだして専用アプリを起動する。最後に発見された場所が表示され、Bluetoothの電波範囲内なら距離が表示される。家の中にある限りは距離も表示されるだろう。

鍵がありそうな場所に向かって歩いていくと、アプリに表示されている目盛りで近づいているか離れているかが分かる。このセンサーはやや反応が遅いので、少しゆっくりと移動するといい。鍵に近づき、アプリの画面上のバーがすべて点灯すれば、半径1~2メートルの範囲に鍵はある。

そこで、画面をタップして音を鳴らす。TrackR bravoにはスピーカーが内蔵されていて音が鳴るので、あとは音を頼りに捜せばいい。このスピーカーはそれなりの音量なのだが、鞄の中やらポケットの中に入っているとあまりよく聞こえないケースもある。それでも静かにして耳を澄ませば見つかる。

逆に、TrackR bravoの付いている鍵からスマホを探すこともできる。こちらは、単に音を鳴らすだけだが、スマホはバイブにしていることも多いので、それだけでもとても便利だ。一度は、スマホが鞄から滑り出したようで、車のシートの下にあったのだが、すぐに見つけることができた。

現在は家と車の2つの鍵にTrackR bravoを付けているが、ペアリングをiPhoneとAndroidスマホに分けようかとも考え中だ。そうすれば、2台持ちしているスマホのどちらかを見失っても鍵をもとに捜せるだろう。

現在は2つのTrackR bravoを運用中
落とし物を捜すときは専用アプリを立ち上げて思い当たるところに移動してみる。スピーカーマークがグレーなのは、距離が遠くてペアリングが切れている状態
スピーカーの上の目盛りの数が増えてくると、カギに近づいているということ。ちなみに地図はもっと拡大できる
近くまで来たらスピーカーボタンをタップすると音が鳴る

■Bluetoothの範囲外でも落とし物を捜せる

TrackR bravoのいいところは、Bluetoothの範囲を超えて捜せる仕組みを採用していることだ。TrackRのウェブページによると、TrackR bravoがついた鍵などを落とした場合、落とし物の近くにTrackR bravoを持つユーザーがいれば、そのユーザーのアプリから位置情報を取得し、通知してくれるようだ。TrackRのウェブサイトに掲載されている地図で現在のTrackRユーザーの位置を確認してみたところ、周囲には2000を超えるユーザーが表示された。半年前に僕が購入したころは、日本はスカスカであまり使えないだろうと考えていたのだが……僕がいるのが都市部とはいえ、ずいぶん増えている。

TrackRのウェブサイトではユーザーがいるエリアが確認できる
日本でも利用ユーザーが増えているようだ

幸いにしてこの機能をまだ使ったことはないのだが、これだけユーザーが増えてくれば、万一のトラブルで役に立つようになりそうだと期待している。例えば、自転車に取りつけておけば、盗難の際にも見つけられる可能性がある程度高まるのではないか。

もうひとつ、スマホとTrackR bravoのペアリングが切れると自動で通知してくれる機能もある。TrackR bravoがついている鍵などを落としたり盗まれたりしてBluetoothの範囲から外れると分かるわけだ。この機能は自宅の無線LANの範囲内にいるときにはオフにできるなど、なかなか気が利いている。確かに家にいるときにTrackR bravoから離れたからといっていちいち通知が来たらうっとうしい。車にTrackR bravoがついたキーを挿し、スマホを持ったままちょっと荷物の積み降ろしをするようなときでも鳴ってしまうので普段はオフにしているが、鞄などに付ける人には重宝しそうだ。

便利だし、使い方も分かってきたので、今はもう4つほど購入しようか迷っている。旅行用のスーツケースに付けておけば、ターンテーブルで待っているときも荷物が見つけやすそうだからだ。

家の中などでペアリングが切れても通知しない「Wi-Fiセーフゾーン」モードもある
戸田覚
1963年生まれのビジネス書作家。著書は120冊以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

[日経トレンディネット 2017年5月18日付の記事を再構成]

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