ヘルスUP

日経Gooday 30+

腰痛・肩こりは生活習慣病 痛み取る「30分ルール」

日経Gooday

2017/6/29

腰痛や肩こりと関係の深い2大生活習慣は「姿勢」と「ストレス」(c)undrey -123rf
日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

腰痛や肩こりなどの「整形外科的な痛み」はなぜ慢性化しやすいのか。体の痛みを自分で治すにはどうすればいいのか。竹谷内医院(東京都中央区)院長で整形外科医・カイロプラクターの竹谷内康修(たけやち・やすのぶ)さんに聞いた。

■腰痛・肩こりの2大要因は「姿勢」と「ストレス」

――腰痛や肩こりなど、整形外科で診てもらうタイプの骨や筋肉の痛みは、すっきりと治りきらず、すぐぶり返すことが多いように思います。こうした「整形外科的な痛み」は、なぜぶり返しやすいのでしょうか。

腰痛や肩こりが原因で、整形外科で薬などの対症療法を受けたことがある方は多いと思います。でも、「一度で痛みやこりがすっきりと治って、それ以来再発していない」という方は少ないことでしょう。

腰痛などの整形外科的な痛みが慢性化しやすいのは、それが「生活習慣病」だからです(写真:秋元忍)

一度はすっきりしても、1、2カ月、ひどいときには1週間もすると、また痛みやこりが再発したという方もいます。腰痛や肩こりなど、整形外科的な体の痛みはそこが問題で、ご指摘のように「慢性化しやすく治りにくい」という特徴があるのです。

では、なぜ整形外科的な痛みは慢性化しやすいのかというと、答えはシンプルです。肩こりや腰痛の原因のほとんどが、生活習慣に基づくものだからです。いわば、一種の生活習慣病といってよいでしょう。

生活習慣病というと、高血圧や糖尿病をすぐに思い浮かべる方が多いかと思います。そうした病気が、日々の食生活や運動といった習慣に深く関わっているのと同様に、腰痛や肩こりもまた、日常生活の中での体の使い方や社会環境などに深く関係しているのです。日々の生活の中で、知らず知らずのうちに傷めていくものですから、治りにくかったり再発しやすかったりするのです。

――腰痛などが「生活習慣病」だとは、考えたこともありませんでした。具体的にはどんな生活習慣が関係しているのですか。

特に重要な2つの要素は、「姿勢」と「ストレス」です。

姿勢が原因であることは理解しやすいと思います。人間は、体の一番上に、約5キロの重さを持つ「頭」を乗せています。ボウリングの球と同じような重さのものが上に乗っているのですから、それを支える筋肉に大きな負担がかかります。

それでも、まっすぐな「良い姿勢」でいれば、その重さが真下にかかるため、負担はそれほどではないのですが、前かがみや顎を突き出すなどの不自然な姿勢が長く続くと、筋肉には余計な負担がかかってしまい、こりや痛みの原因になってしまうのです。

もう1つの原因であるストレスについては、腰痛と関係があることが研究で確かめられています。直接の理由はまだ詳しく解明されていないのですが、それでも長時間の仕事や複雑な人間関係がこりや痛みを招くことは、容易に想像できます。

■デスクワークは「重労働」、ストレスで筋肉が緊張して疲労

今や、オフィスでは常にパソコンに向かっているのが当たり前の時代になりました。昔に比べると、お茶くみやコピー取りといった「楽」な仕事の比重が減り、誰もが具体的な成果を求められています。一日中、頭を使い、神経をすり減らしているのが多くのオフィスワーカーの姿ではないでしょうか。

このように常時緊張を強いられると、自律神経のうちの交感神経が優位になってきます。交感神経は血圧や呼吸数を上げ、筋肉を緊張させる作用があります。こうして、神経への負荷が筋肉の緊張を招き、持続的な筋肉の緊張は筋疲労を起こしていきます。そして、筋疲労があるレベルを超えたところで、「痛み」を発するのです。

また、筋疲労が続けば、筋肉がバランスよく体を支えられなくなり、姿勢を悪くしてしまいます。そうすると、また新たな痛みの原因を起こすという悪循環を招いてしまうのです。

――筋肉の疲労により痛みが出るとは、いわゆる「筋肉痛」ということでしょうか。座ったままなのに筋肉痛になるなんて、意外な感じがします。

そうですね。座ったままなのに筋肉痛になるというと、不思議に聞こえるかもしれません。昔は、厳しい農作業や工場での肉体労働によって、筋肉や関節を傷めることがよくありました。しかし、産業構造の転換、農業・工業の機械化の進展、ライフスタイルの変化によって、痛みの原因も変わってきたのです。

ヘルスUP 新着記事

ALL CHANNEL