芸能人の母校 品川女子、起業家も育てる進学校に品川女子学院の漆紫穂子校長に聞く

品川女子の生徒は企業と連携して焼き菓子の商品開発にも携わった

生徒たちはナチュラルハウスという食品会社と共同で、からだにやさしい焼き菓子を開発し、オンラインなどで400円弱で販売しているという。

プロの投資家が起業を指南

これまでにキユーピーや伊藤ハムなど食品メーカーのほか、電通やヤフー、アスクル、衣料品大手のストライプインターナショナルなどと共同作業に取り組んだ。起業体験プログラムは、日本テクノロジーベンチャーパートナーズ代表の村口和孝氏の指導を受けてスタートした。ディー・エヌ・エー(DeNA)の創業を支援したことで知られる著名投資家だ。

品川女子では9月の文化祭に向けて各クラスごとに模擬店を出すが、それぞれ事前に生徒たちに10の会社をつくらせる。実際にどのようなビジネスモデルなのか、プレゼンして資金調達も競う。生徒は一人500円出資し、株主となる。文化祭後に収益に応じて利益を配分したりし、監査法人の指導も受ける。仮の株式会社だが、「利益が出て、配当がもらえることもある。まあ、500円の図書カード1枚ぐらいですが」(漆校長)。

校内には社会起業家もいる。高等部2年生の水野薫さんは16年12月、同じクラスの36人全員と歯周病対策のNPO(非営利団体)を発足させた。「歯周病は様々な病気の遠因になることを知り、予防への意識を高めたいと思いました」と水野さんはいう。日本歯科医師会会長の堀憲郎氏と対談するなど、歯周病予防の広報活動にも一役買っている。

なぜ品川女子はここまで本格的なキャリア教育をやっているのか。

企業と連携、最初は失敗の連続

「品女の学校理念は社会で活躍する女性を育てることなんです。仕事の上でも、結婚・出産などプライベートの面でもターニングポイントになるのは卒業して10年後の28歳ぐらいじゃないかと。そこから逆算した教育をやろうと考えたわけです。企業と連携した体験型のキャリア教育を実践しようと考えました。でも大変でした、企業など外部関係者との調整もありますし、失敗やトラブルの連続だった」。漆校長はこう振り返る。

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