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品川女子学院の漆紫穂子校長

品川女子学院の漆紫穂子校長

東京・品川にある中高一貫の私立女子校、品川女子学院。島倉千代子、山口百恵、広末涼子――。かつて芸能人の通う女子校として知られたが、経営危機に直面して学校改革を断行し、実践的なキャリア教育を展開する進学校に生まれ変わった。28歳をゴールに設定し、そこから逆算したユニークな教育を実践、多くの企業と連携したり、起業体験プログラムを導入したりして、キャリア女子を次々輩出している。女子高生の起業家もいる「品女」を訪ねた。

女子高生の起業、きっかけは母親の病気

「起業のきっかけは母が病気の後遺症で今まで通りの生活ができなくなったからです。困っている姿を見て、生活のなかで問題を見つけるたびに、どう解決すればいいんだろうと、考えるのが癖になっていました」。品川女子学院高等部2年生の有川野乃子さんが起業したのは中学3年生、同校で「デザイン思考」という授業を受けたときだ。

デザイン思考とは、米シリコンバレーの企業、IDEO(アイデオ)が考案した新たな商品やサービスの開発手法だ。これにより生まれた商品としてはアップルの初期のマウスなどが知られる。観察して仮説をつくり、検証して試行錯誤しながら改善を繰り返して、顧客の問題を解決するための商品やサービスを創り出すという考え方だ。

東京・品川にある品川女子学院

東京・品川にある品川女子学院

この授業を受けた有川さんは「これだ」と思ったという。デザイン思考について勉強し、アイデアコンテストにも参加。貯金をくずして株式会社「SooVIVID(すーびびっど)」を立ち上げた。若い女性を顧客とする企業向けの広告提案やアプリ開発などを手掛ける。簡単な作業やメールは学校の休み時間にこなし、取引先の企業への訪問は放課後や休日を活用するなど多忙な日々を送った。

品川女子の漆紫穂子校長は、「今日も企業の方たちに来てもらい、『デザイン思考』のワークショップをやります。2004年から起業体験プログラムをやっていますし、様々な企業と新商品開発や広告制作などの共同作業もやっています。この焼き菓子もそうなんです」と言って、お菓子のパッケージを見せてくれた。

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