「頑張っても認められない」モヤモヤ解消、9つのコツ
こんなに頑張っているのに、上司に認めてもらえない。給料が増えない。最近は評価もやる気も下がり気味……。そんなあなたは、周囲へのアピール方法を変える必要あり。今の頑張りが正当に評価されるためのコツを教えます。
親しみやすさと数値化で評価されやすい体質に
「頑張っているのに、評価されない」という人は、自己アピール力を磨こう。「親しみやすい雰囲気を伝え、成果を分かりやすく示す工夫を」と、業務・オフィスコミュニケーション改善士の沢渡あまねさん。
「例えば事務職なら、事務処理の件数や所要時間、ミスの少なさなどを数値化するのがおすすめです」。思っていたより効率的に仕事ができていることや、ミスが少ないことに気づけば、「自分の強みが分かり、自信が芽生えます」。その結果、自分を客観的かつ自然にアピールできるようになる。
【ココを変える→】「親しみやすさ」が足りない
[こんな人は要注意]
・常に時間に追われていて余裕がない
・上司や同僚に挨拶をするのは苦手
・ついネガティブなことを言ってしまう
【ココを改善↓】
1.話しかけられたら、相手の目を見て対応をする
話しかけにくい雰囲気で損をしているタイプ。作業中に声を掛けられたときは、パソコン画面などからいったん目を離し、その人のほうを向いて対応。これだけで印象はぐんとアップ。
2.自分からすすんで挨拶をする
自分の部署はもちろん、異なるフロアや部署の人にも自分から挨拶を。挨拶し合う関係をつくるだけでも、いざというときに相談できたり、チャンスを与えてもらえたりする可能性が。
3.上司や同僚が困っていたらサポート役を買って出る
「相手のニーズをくみ取り、『お役に立てること、ありますか?』と自分からサポートを申し出る人は重宝がられる上に、声を掛けやすい雰囲気を伝えることができます」(沢渡さん)
【ココを変える→】成果を分かりやすく示せない
[こんな人は要注意]
・自分が手がけた仕事の数や内容をすぐ答えられない
・仕事の結果しか報告しない
【ココを改善↓】
1.スピードや正確さ、ミスのなさを数字で示す
努力した点を聞かれても即答できないタイプ。事務作業も、「会議の報告資料を作成、1時間で完了」など、仕事の速さや正確さなどを数値で伝えられると評価につながりやすい。
2.結果だけではなくプロセスも報告をする
成果物を提出するときは、自分なりに工夫した点や苦労した点も伝えよう。提出時に説明する時間がない場合は、仕事を引き受けた段階で、その後の報・連・相のタイミングを決めておくのも手。
3.自分の仕事の引き継ぎマニュアルを作ってみる
異動の予定がなくても、引き継ぎマニュアルを作ってみる。自分の業務を棚卸しでき、上司や周囲に客観的に説明しやすくなる。自分の得意な部分や改善ポイントも見えてくる。
【ココを変える→】自分の強みが分からない
[こんな人は要注意]
・「強みがない」と思い込んでいる
・人と比べるクセがある
・褒められても「いやいや…」と否定しがち
【ココを改善↓】
1.与えられた仕事をとことんやり切る
強みが分からず、自分に自信がないタイプ。「仕事の価値は、周りの人たちが判断してくれるもの。まずは与えられた仕事で成果を出せるよう、とことんやり切る姿勢が大切」(沢渡さん)。
2.同じ年代の人が集まる勉強会に参加する
同業他社が集まる勉強会や外部の研修などに参加し、同年代の人たちと話をしよう。「普段は接点のない人たちに触れることで、客観的に自分を評価してもらうきっかけが生まれます」
3.3人以上に褒められたことを思い出してみる
「上司や同僚、後輩など3人以上に褒められたことは、あなたの強みと認識してOK」。今まで褒められることが多かったのはどんな点かを振り返ってみて。
20代・30代・40代 「評価される人」の条件はこう変わる
「周りの人から評価される"自分ブランド"を確立する上で大切なのは、親しみやすさ、信頼感、特別感の3つ」と沢渡さん。年代や立場、役割によって磨くべき順番やポイントは異なる。今のあなたに必要な"自分ブランド"の磨き方をチェックしよう。
[20代]親しみやすさ+信頼感で、目の前の仕事を着実にこなす
上司や先輩からかわいがられる親しみやすさを磨きつつ、食わず嫌いをせず、どんな仕事も確実にこなすことで信頼を得よう。きちんと感を意識した身だしなみを心がけるなど、見た目の印象も大切。
[30代]特別感を意識しながら専門性を磨いていく
20代で身に付けた親しみやすさと信頼感をベースに、30代では得意分野や専門性を見いだし、さりげなくアピール。「やりたい仕事に就くチャンスや、得意分野で評価される可能性が高まります」
[40代]親しみやすさを醸しつつ周囲の人の強みを引き出す
後輩を指導したり、管理職になったりする機会が増える40代。周囲の相談に乗ったりして親しみやすさを醸し出しつつ、メンバーの強みを引き出して、チームで成果を挙げることに注力しよう。
この人に聞きました
業務プロセス・オフィスコミュニケーション改善士。日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社などを経て2014年秋から現職。企業の業務プロセスやコミュニケーション改善の講演やコンサルティング、執筆活動などを手掛ける。『職場の問題地図』『仕事の問題地図』(共に技術評論社)が話題に。
(日経ウーマン 瀬戸久美子、ライター 岩井愛佳)
[日経ウーマン 2017年6月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。
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