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画面投映、触って操作 津田大介が驚くXperia Touch

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NIKKEI STYLE

月並みな言い方だが、久しぶりにソニーらしい革新的な商品が登場した。ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia Touch」だ。Android OSを搭載したモバイルプロジェクターで「壁やテーブルなどに投映した画面をタッチ操作できる」というのが最大の特長だ。2016年2月にスペインで開催された見本市MWC(Mobile World Congress)においてプロトタイプが発表されて話題となったもので、17年6月9日から予約が開始される。

家族全員がのぞき込んで楽しめる

僕がXperia Touchに興味を持ったきっかけは、昨年ソニーから発売された超短焦点プロジェクター「Life Space UX」だった。壁に本体をぴったりとつけた状態でも画面を投映できるし、テーブルや床にも映像を映し出せる。実際、僕も自宅で使っていて、すごく気に入っている。Xpreria Touchは、このLife Space UXがさらに進化したという印象がある。

そもそもの開発コンセプトはどんなものだったのだろう。同社スマートプロダクト部門の近藤博仁氏と城重拓郎氏に聞いた。

近藤博仁氏(以下、近藤) スマートプロダクト部門のテーマはコミュニケーションの進化や改善です。Xperia Touchはその商品群の一つ。スマートフォン(スマホ)が普及したため、家にいても家族みんなが自分のスマホばかりを見ているという状況がありますよね。そんな家の中で会話が生まれる場を作るにはどうしたらいいか。画面をタブレットよりもっと大きくすれば家族全員がのぞき込んで楽しめるのではないか。そう考えて開発したのがXperia Touchなんです。

城重拓郎氏(以下、城重) Life Space UXのポータブル超短焦点プロジェクターとXperia Touchは、中身のプロジェクターモジュールは同じものなんです。Life Space UXは空間を活用して映像を楽しむ体験の提案という形で生まれ、モバイルかつコミュニケーションの会社である我々はそこにスマートフォンと同じ基板を入れて、Androidを入れて、タッチできるようにしてと、コミュニケーションにフォーカスしたアプローチで商品を組み上げました。出自は同じながらも、それぞれ別の子に育ったという関係ですね。

取材の前に、実際に自宅でXperia Touchを使ってみた。

机の上に投映された画面に触れると、スマホやタブレットと同じようにタッチ操作できるというのは、不思議な感覚だった。付属しているピアノのアプリも面白い。最大で指10本までのマルチタッチに対応しており、投映した鍵盤をたたくと、本物のピアノのように弾けるのだ。

Google Earthを机に投映すれば、家族で机を囲み、旅行に出かける場所を全員でチェックすることもできる。スマホのような「自分だけの画面」でなく、画面をシェアしながら操作できるようになったことで、普段のアプリも全然違った使い方になるだろう。

城重 想定の範囲を越えていた例としてはゲームです。タブレットを代表する「Fruit Ninja」というゲームも、画面が大きいので指先ではなくて腕を動かして遊ぶようになる。「体が大きく動くと面白さが増える」というのは発見でした。

近藤 想定しているターゲットはコンシューマーですが、BtoBの引き合いも多数来ています。店舗で使う、商談に使うといった使い方ですね。コンシューマーが家で使うという想定以外の使い方を、市場の皆さんに発見していただいている。面白かったのは、テーブルに画面を投映すればお客様の目の前で入力できる、という声でした。タブレットを使っていても、最後の入力で画面がお客様に見えなくなると、お客様が不安になるというのです。その点、Xperia Touchなら机を挟んで両側から見える状態で操作ができますから。

「マジックタッチ」を可能にする高度なセンシング技術

城重 一番苦労したのはタッチの気持ち良さです。そこがダメだと触っても使い物にならないし、ストレスがたまってしまう。販売する以上は通常のスマホ、もしくはタブレットと同じレベルのタッチ操作感を実現したいと思いました。タッチしたときに正しい場所を取る、動きをリアルタイムで検出するという点は、スマホと同等のレベルまで突き詰めました。

近藤 海外では「マジックタッチ」というキャッチフレーズを付けています。本当に魔法のような、まさに触って手に吸い付くような感覚です。

城重 かなり難しい方式でセンシングしていますので、製造も国内でやって、1台1台手作業で最終調整をしてから出荷するという態勢にしています。

モバイルプロジェクターとしての性能は申し分ない

Xperia Touchは、ノートパソコンをマイクロHDMI端子に接続すれば、モバイルプロジェクターとしても使うことができる。僕が気に入ったのは、Miracast(ミラキャスト)にも対応していることだ。ノートパソコンの画面をWi-FiでXperia Touchに飛ばして、壁や机に投映することができる。ケーブルが不要で、とても便利だ。

城重 取材される人によって、「刺さる」ポイントがちょっとずつ違うんですが、Miracastが刺さったのは津田さんが初めてです(笑)。AndroidはMiracastの「送信」は標準でサポートしているのですが、「受信」はサポートしていないので、Xperia Touchではソニー独自で実装しています。パソコンの画面をXperia Touchで投映できるのは「受信」ができるからです。設計にだいぶ無理を言って実装してもらいましたので、担当者も喜びます(笑)。

実は大学の授業用にモバイルプロジェクターを購入したばかりだが、Xperia Touchにすればさらに使い勝手は良くなるに違いないと感じた。また出張にこれを持っていけば、宿泊したホテルでもNetflixなどのコンテンツを大画面で楽しむことができるだろう。

さまざまな可能性を持つXperia Touchだが、問題はやはりその価格だろう。高度な技術が採用されているにしても、最初に約15万円という価格を見たときは「えっ!?」と驚いた。

城重 一号機なので価格を下げるために機能を妥協するよりは、まずしっかりと使えるものを作りたいという気持ちがありました。また提供する価値などをいろいろ考え、この価格に決定しました。

可能性はメディアアートまで広がる

実機を触って取材を終えた今、Xperia Touchはとても革新的な商品だと感じる。何しろAndroidのアプリさえ開発すればいかようにも機能を追加できるというのが魅力的だ。家庭やビジネスシーンにとどまらず、インタラクティブなメディアアートなど、作り手が想定していなかった使用方法が出てくるのではないだろうか。

もしバッテリーの稼働時間が倍に延びて(現在は1時間)、価格が半分になったらいいなと思いながらも、予約が始まる6月9日にはかなりの確率で買ってしまいそうな気がする。

津田大介
 ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。「ポリタス」編集長。1973年東京都生まれ。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。主な著書に『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)、『動員の革命』(中公新書ラクレ)、『情報の呼吸法』(朝日出版社)、『Twitter社会論』(洋泉社新書)、『未来型サバイバル音楽論』(中公新書ラクレ)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。

(編集協力 島田恵寿=コンテクスト、写真 佐藤久)

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