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スマホ合体型周辺機器 進化停滞を打ち破れるか

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日経トレンディネット

「進化が停滞している」と言われるようになったスマートフォン(スマホ)。だが最近は、スマホ単体ではなく、周辺機器などと"合体"することで機能を拡張するという流れがでてきている。合体はスマホの新たな進化のカギとなるのだろうか――。

周辺機器でスマホがPCに変身

多くの人が日常的に利用しているスマホ。だがこれまでの著しい進化と比べると、ここ1~2年は進化に乏しい印象を受ける。実際、これまでスマホの進化をけん引してきた、アップルやグーグルの取り組みを見ても、スマホを大きく変革するような劇的な変化は見られなくなってきている。

スマホの形状も、薄い板のようなボディーが一般的になり、ある程度スタイルが固まってきている。指紋などによる生体認証機能が搭載されたり、カメラが2つに増えたりするといった変化はあるものの、利用スタイルを変革するようなものではない。

一方で、スマホを周辺機器と合体することで利用の幅を広げる取り組みが増えている。スマホ自体を大きく変えるのではなく、周辺機器を用いることで、用途に応じてスタイルを変えながら利用できるようにするというのが、その狙いだ。

例えば、サムスン電子が米国で新しいフラッグシップモデル「Galaxy S8」「Galaxy S8+」を発表した際、同時にいくつかの周辺機器を発表した。注目だったのは充電ドック「Samsung DeX」で、これにGalaxy S8/S8+を装着し、さらにディスプレーやキーボード、マウスを接続すると、Galaxy S8/S8+をデスクトップPCのように利用できるのだ。

最近のスマホは、性能が高いためメールのやり取りや資料づくりといった作業を十分にこなすことができる。外出中にスマートファンで行っていた作業の続きをオフィスで続行する場合、Samsung DeXがあればGalaxy S8/S8+を載せるだけですぐに作業を再開できる。もちろんOSはAndroidとなるが、Microsoft Officeなどパソコンでおなじみのアプリも利用可能だ。しかも、対応アプリならウインドウサイズをドラッグ操作で変えられるので、パソコンと同じ感覚で使える点は大きなポイントだろう。

ちなみにSamsung DeXはスマホをデスクトップPC代わりに使えるようにする周辺機器だが、すでにスマホをノートPC代わりに使えるようにする周辺機器も登場している。米Sentioの「Superbook」がそれで、11.6型の液晶ディスプレーを搭載して、149ドルと安いのが魅力だ。

必要なときだけ装着する「Moto Mods」

シャープがスマホの新しいフラッグシップモデル「AQUOS R」を発表した際、同時に発表した充電ドック「ロボクル(ROBOQUL)」も、Samsung DeXに近い取り組みだ。ロボクルは、AQUOS Rを設置することで、スマホをコミュニケーションロボットのように活用できる。

同社のスマホには、人口知能を活用した音声アシスタント「エモパー」が以前より搭載されている。通勤時に天気を教えてくれたり、休日は近隣のイベントなどを紹介してくれるのだが、利用するにはスマホを手元に置いておく必要がある。自宅にいてもスマホを持ち続ける必要があり、家族との会話の妨げにもなりかねない。

AQUOS Rをロボクルに載せると、AQUOS Rに動きが加わる。カメラを使って利用者を認識して振り向いたり、声をかけた人のほうを向いたりする。あたかもAQUOS Rがエモパーを搭載したコミュニケーションロボットのように振る舞う。ロボクルがあることで、自宅にいるときはスマホを携帯しなくても、エモパーを活用できるようになるのだ。

さらに"合体"の度合いを高めたのが、2016年に発売されたモトローラ・モビリティの「Moto Z」「Moto Z Play」である。これは同社のフラッグシップのスマホで、Moto Zは、5.2mmという驚異的な薄さも話題だったが、一層注目されたのが「Moto Mods」の存在だった。

Moto Modsとは、Moto Z/Z Playに装着する専用のモジュールのこと。これを背面に装着することで、スマホをカメラやプロジェクター、スピーカーなどとして活用できるなど、スマホの使い勝手を大きく変えられるのだ。

しかもMoto Modsは、電源を入れた状態でも装着したり脱着したりできるので、手軽に利用できる。使いたいときだけMoto Modsを装着し、そうでないときはMoto Modsを外して通常のスマホとして利用すればよく、無理なく機能拡張できる使い勝手を備えている。

既に多くのユーザーが現在のスマホのスタイルに慣れてしまっている。機能や形状を大きく変えたものを投入しても、ユーザー側に受け入れてもらうのは難しくなっているのは確かだ。

だが、周辺機器とセットで活用することで、新たな価値を生み出すという方法であれば、比較的受け入れやすいだろう。それだけに、周辺機器との"合体"にスマホの進化を見出すというのは、ある意味自然な流れだともいえる。

ユーザーに受け入れられるには何が必要か

とはいうものの、これまでの取り組みを見ると、スマホと周辺機器を合体が成功しているとは言えない。

例えば2016年に話題となった、マイクロソフトのスマホ向けOS「Windows 10 Mobile」。このOSは先に紹介したSamsung DeXのように、スマホを専用の機器に接続することで、デスクトップPCのように利用できる「Continuum」という機能が搭載されており、これが特徴の1つとなっていた。

だが、対応機種がなかなかそろわなかったことや、有線での接続ができなかったため十分なパフォーマンスを発揮できない機種が多かったことなどから、ほとんど使われていないのが実情だ。最近ではコンシューマー向けのWindows 10 Mobile搭載機種自体が投入されなくなってきており、注目度も薄れつつある。

また、2016年にLGエレクトロニクスが海外で販売したフラッグシップモデル「G5」(日本未発売)は、バッテリー部分に専用のモジュールを装着することで、Moto Zのようにカメラや音楽再生の性能を高めたりできるなど、機能拡張できることを大きな特徴として売り出していた。ところが、着脱の際にバッテリーを一度外す必要があり、手間がかかることなどから支持が得られず、今年発売された「G6」(日本での発売は未定)にはこのコンセプトが引き継がれていない。

こうした先行事例からも、ユーザーに周辺機器を使ってもらうためには、コンセプトだけが先行してもうまくいかず、ユーザーが欲しい機能をいかにシンプルな形で実現するかが重要だということが見えてくる。一方でそうしたハードルを乗り越え、周辺機器で新しさを実現しながらも、十分なユーザーメリットをもたらしつつある事例として、サムスンの「Gear VR」に代表される、スマホを装着して仮想現実(VR)コンテンツが楽しめるゴーグルの存在が挙げられるだろう。

進化の限界が見えたスマホの可能性を広げる現実的な選択肢として、周辺機器との"合体"による新しい価値の実現は、今後一層注目されるのではないだろうか。さまざまなメーカーが積極的に取り組み、新たな"合体"の姿を見せてくれることに期待したい。

(写真・文 佐野正弘)

[日経トレンディネット 2017年5月25日付の記事を再構成]

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