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ステーキの合言葉は赤身、熟成肉 豪快にアメリカ流で

2017/6/6

かつて、牛肉というと黒毛和牛に代表される霜降り肉こそが「おいしい肉」であり、赤身肉には「安くて硬い肉」というイメージがあったのではないだろうか。実際「A5」などといった肉の等級表示も、肉の歩留まりや脂肪の交雑具合がその判断基準になっていて、びっしりと脂肪が入った霜降りほど等級が高くなるシステムになっている。

しかし、そのトレンドが少しずつ変わり始めている。和牛なら、日本短角種に代表される、赤身ながらうまみ成分を豊富に持つ品種、輸入肉ならば、時間をかけて熟成することでうまみを引き出す熟成肉が人気を高めているのだ。

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2013年、アメリカ産牛肉の輸入規制が緩和された。

アメリカらしい赤身肉が、国内に多く流通するようになり、東京・六本木には「ウルフギャング・ステーキハウス」「BLTステーキ東京」とアメリカ・ニューヨークに本拠を置くステーキチェーンが相次いで進出。さらに今年、やはりニューヨークから「ベンジャミン ステーキハウス」「エンパイア ステーキハウス」が進出することになっている。

■先人の知恵、熟成肉

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輸入赤身肉人気の背景になっている熟成肉は、冷蔵庫がない時代のヨーロッパで発達した。冷蔵ではなく、死後硬直した肉を洞窟や地下倉庫などに入れ、低温で保存すると、肉自身が持つ酵素の働きでタンパク質が分解され、うまみ成分であるアミノ酸が生成されるとともに肉が軟らかくなる。

しかし、流通網の発達で、肉が冷凍・冷蔵のまま貯蔵され、流通し、いちはやく店頭に並ぶようになったことで、この低温での熟成の機会が失われ、熟成が進まぬままに調理されるケースも多くなってきた。

倉庫の中でゆっくりと熟成が進む

そこで、洞窟や地下倉庫での熟成を意図的に再現する「エージング」という技法が編み出された。欧米での主流は「ドライエージング」。温度管理された冷蔵庫の中で風を当てながら時間をかけてじっくり熟成させる技法で、風味や柔らかさに優れるという。

そんな、アメリカンスタイルのドライエージングビーフが今、「霜降り好き」の日本人の舌を魅了しようとしている。

最上級の品質を誇る「プライムビーフ」

2014年2月、ニューヨークのステーキチェーンの中ではいちはやく六本木に進出した「ウルフギャング・ステーキハウス」が提供する牛肉は、アメリカ農務省が最上級の品質と認定した「プライムグレード」だ。同グレードに認定されるのは、全米に流通する牛肉の数パーセントほどでしかないという。そんな希少な牛肉を、常時5~6トン在庫している。

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