1位は6年連続で嵐、2位TOKIO 宇多田トップ10入り
タレントパワーランキング2017音楽編
2017年版音楽編のタレントパワーランキングは、1位が6年連続となる嵐。TOKIOが初の2位となった。トップ10には、16年に大活躍した宇多田ヒカルとピコ太郎が新たにランクインした。
日経エンタテインメント!が発表している「タレントパワーランキング」は、アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」と「関心度(見たい・聴きたい・知りたい)」の調査を基に、2つのデータを掛け合わせて「タレントパワースコア」を算出、ランキング化したものだ。(調査の詳細は総合編の「タレントパワー、マツコが連覇 新垣、星野が急浮上」をご覧ください)
1位の嵐は16年発売のアルバム『Are You Happy?』が79万枚を突破し(サウンドスキャン4月16日付け、以下同)、17年2月の「日本ゴールドディスク大賞」で「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」に3年連続で輝いた。個人でも松本潤主演の『99.9‐刑事専門弁護士‐』は平均視聴率で年間ドラマ1位を記録し、相葉雅紀は『NHK紅白歌合戦』で単独司会を務めるなど、全方位型の活躍を見せた。
2位はTOKIO。16年リリースの2枚のシングルは共にメンバー出演の連ドラ主題歌に。『fragile』は長瀬智也主演の『フラジャイル』、『愛! wanna be with you…』は松岡昌宏主演の『家政夫のミタゾノ』に採用された。メンバーが体当たりで挑むバラエティー番組『ザ!鉄腕!DASH!!』(日テレ系)も好調で、17年で22年目を迎える。
3位のサザンオールスターズは16年はグループとしての動きはなかったものの、桑田佳祐(5位)が『ヨシ子さん』『君への手紙』と2枚のシングルを発売。年末には4年ぶりの年越しライブを横浜アリーナで4日間行うなど、精力的に活動した1年となった。
トップ10(11組)のうち8組が16年と同じ顔ぶれとなるなか、順位を5つ上げたのが安室奈美恵(10位)。16年はNHKのリオ五輪のテーマソング『Hero』を手掛け、自身最多の全100公演約26万人を動員する全国ツアーを行った。
16年の調査対象外からトップ10入りしたのが、4位の宇多田ヒカルと9位のピコ太郎(古坂大魔王)。宇多田は10年より「人間活動に専念するため」活動休止状態だったが、16年9月にアルバム『Fantôme』を発売。通常盤1種類のみの形態では異例の65万枚突破のヒットとなっている。再婚、出産を経て、よりパーソナルな歌詞を歌うようになった彼女は、女性のスコアが高いのも特徴だ。
ピコ太郎は、16年8月末にYouTubeにあげた『PPAP』が世界的ヒットとなり、関連動画を含む再生回数は10億回超え。年末にアルバムデビューを果たし、『PPAP』をネタにした「ソフトバンク」「ワイモバイル」などのCMにも出演。10代男性のスコアが特に高いのは、モノマネしたくなる要素をふんだんに盛り込んでいるからだろう。
12位にはDAIGOも調査対象外からランクイン。16年に女優の北川景子と結婚し、披露宴で歌ったプロポーズ曲『KSK』(結婚してください)が話題となった。
トップ30の中で大きく順位を上げたのが26位のNEWS。16年はアルバム『QUARTETTO』を発売し、初週に10万枚を売り上げ、サウンドスキャンの週間チャート1位を記録。『24時間テレビ』のメインパーソナリティーを務めたり、個人でのレギュラー番組がスタートしたこともスコアを押し上げる一因となった。
GReeeeNが急上昇1位
この1年でのスコアの伸びによる「急上昇ランキング」では17年にデビュー10周年のGReeeeNが1位。1月からさいたまスーパーアリーナで記念ライブ、ベストアルバムの発売、自分たちの実話を基にした映画の公開と話題が続いている。
トップ20を見ると、16年の選抜総選挙で2連覇を果たした2位の指原莉乃を筆頭に、4位の山本彩など女子アイドルが6組、ジャニーズ勢がNEWS(5位)や佐藤勝利(6位)、ジャニーズWEST(7位)など6組。男女アイドルで過半数超えと、その注目度の高さがうかがえる結果となった。
またデビュー10年以内の若手バンドの伸びも目立つ。3位のback numberは、16年にデビュー5周年で初のベスト盤『アンコール』を発売し53万枚を突破。サウンドスキャンの週間チャートでいまだに30位以内に入るロングヒットとなっている。8位の[Alexandros]は、ブレイクの登竜門とも言われる「JR SKISKI」のCMソングへの抜てき、本人役で出演するドコモのCMなど、メディア露出が一気に増加した。11位のONE OK ROCKは16年9月に2日間で11万人動員の野外ライブを開催。1月リリースのアルバム『Ambitions』は34万枚を突破して自己最高のヒット作となっている。
(ライター 中桐基善)
[日経エンタテインメント! 2017年6月号の記事を再構成]
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