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20歳以上の8割は歯周病 実は若い人にも多い

日経Gooday

2017/6/6

インプラントは天然の歯に代わるものではないので、自分の歯を残せるなら残すべきだと私は思います。インプラントは、歯を残せない時の最後の手段と考えた方がいいでしょう。

歯周病で歯をなくす人は、口の中のケアを怠って歯をなくすケースが大多数です。その人が、インプラントにした後も引き続きメインテナンスを怠ると、インプラント周囲に再び炎症が発生する恐れがあります。インプラントは骨に植えるため、周りの歯肉に炎症があってもすぐには揺れることがなく、かなり悪化しなければ気づかないこともあります。そうなれば、インプラントを取るか、その周囲を手術するか、この2つの選択になります。インプラントも天然の歯も、日頃のケアが第一です(表2)。

■手遅れになる前に、年1~2回歯石の除去を

――早期に治療するためには、どの段階で受診すればいいのでしょうか。

明らかな症状が出る虫歯と違って、歯周病は自分では気づきにくいものです。そのため、多くの人は歯周病が進行してからやっと受診します。本当は歯肉が赤くなる、歯みがきの際に歯ブラシに血がつくなど、初期の歯肉炎の段階で受診してほしいのですが、その程度で歯科医院に来られる方はごくわずかです。

歯科健診が法定健診ではないことも、受診が遅れる理由の1つです。内科の健康診断を受ける機会はあっても、任意の歯科健診を受ける人は少数です。そのため、歯周病で受診したらすでに手遅れだった、ということも少なくありません。

プラークを放置して歯石になると、いくら歯みがきをしても自力では取れなくなります。口の中のチェックと歯石を取りがてら、半年または1年に1回は歯科健診を受けてください。歯石がなくても、定期的に歯みがき方法などのチェックを受けることに意味があります。

――歯周病かも?と思ったら、どのように歯科医院を選べばいいのでしょうか。

重症度によりますが、まずはかかりつけの歯科医院に相談してみてください。その後、専門医を紹介するなど、状態を診て対応してくれます。明らかに重度の歯周病であれば、日本歯周病学会のウェブサイトで近隣の認定医・専門医を探してもいいでしょう[注5]

[注5] 認定医・歯周病専門医名簿一覧

沼部幸博さん
日本歯科大学理事、日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座教授。1987年日本歯科大学大学院修了後、日本歯科大学歯学部歯周病学教室専任講師。2005年日本歯科大学歯学部歯周病学講座教授を経て、2006年より同大学生命歯学部歯周病学講座教授(学部名変更)。2013年より同大学理事も兼任する。テレビ出演のほか、『新・歯周病をなおそう』(2009年4月 砂書房)など著書も多数。

(ライター 田中美香)

[日経Gooday 2017年2月23日付記事を再構成]

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