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カリスマの直言

株価指数ではわからぬ 投資のダイナミズム(渋沢健) コモンズ投信会長

2017/6/5

PIXTA
「2年間の高値と現在を比べると、円高が進んでいるが、業績を伸ばしている企業は多い」

日経平均株価が2日、約1年半ぶりに2万円の大台を回復した。日経平均はバブル期の1989年12月29日に史上最高値の3万8916円をつけた。2万円台は史上最高値のおよそ半分の値を取り戻すという心理的な意味もあり、市場心理への影響が大きい。だが、日経平均はバブル後は2万円台をキープできない状態が続いている。今回はどうなのだろうか。

■円高でも業績を伸ばす企業

2年前の高値(2万0868円)と現在を比べると、前回は日銀による異次元緩和で円安の強烈な追い風が吹いていた。ドル円相場は1ドル=123円台で現在より10円ぐらいの円安であった。

当時より円高が進んだ為替相場からすると、今回の日経平均は「出来過ぎ」、つまり割高に見えてしまうかもしれない。従って、現在の株価の水準については慎重な見方が少なくない。しかしながら、株価は必ずしも割高とはいえない面がある。企業業績が改善しているからだ。

通常、海外で事業展開する企業は円高になれば円ベースの受け取りが減るので業績は悪化する。だが、こうした中でも増収増益を達成している企業は多い。なぜか? 端的にいえば、世界のニーズに応え、業績を伸ばしているからだ。

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例えば、ダイキン工業の2017年3月期の連結決算は、営業利益が前の期比6%増と4期連続で最高益を更新した。インドネシアやベトナムなど新興国で省エネ型のエアコンの販売が伸びたためだ。また、ディスコの17年3月期の連結決算は、営業利益が3%増と3期連続で最高益となった。主力の半導体製造装置について北米やアジアの半導体メーカーからの受注が好調で、利益率が高い交換用の部品(ブレードなど替え刃)の販売が伸びている。

さらに、東京エレクトロンのように、18年3月期も良い業績を期待できる企業もある。同社の17年3月期の連結経常利益は前の期比32%増、18年3月期は前期比37%増の見込みで、10期ぶりに過去最高利益を更新する見通しだ。

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