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個性派オフィスビル続々 奇抜な外観 機能も充実

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NIKKEI STYLE

外観に目立った特徴があるオフィスビルが増えている。外観を目立たせ周囲のビルとの違いを際立たせる狙いがある。街ゆく人々に印象的なビルに入居すれば、テナント企業にとっても自らをアピールできる。そんな「とんがった」ビルをみてみた。

時間帯で色合い変化

東京都港区三田。地下鉄・麻布十番駅から歩いて5分ほどの場所に特徴的な外観のオフィスビルがある。今年1月に完成した「住友不動産麻布十番ビル」。アルミ製のとがった庇(ひさし)が張り出した外観が特徴だ。趣向を凝らした外観でテナント企業を呼び込んでいる。

地上10階建てで、貸し床面積は約3万4000平方メートル。1フロアが約4200平方メートルと都内最大級の広い空間が売りだ。免震構造を採用した建物、非常用発電機といった最新の防災機能も備える。賃料相場は六本木だと3.3平方メートルあたり3万~4万円。少し離れたこの麻布十番エリアは2万円台後半に下がる。

外壁に不整形なアルミ製の庇が張り出す。天気や時間帯によって光の映り方が変わり、ビルの色合いが変化するという。空の色に近い青色に見えたり、地面の色に近い茶色に見えたりする。

奇抜な外観とは裏腹に中身はいたって実用的だ。フロアは四角く柱がない「整形無柱」空間のため、無駄なくスペースを使える。室内もレイアウトしやすい。入居するテナント企業は、複数の事業所を統合して拡張移転するケースが多いという。

テナントの内定率は現在、80%超。IT(情報技術)やアパレル企業が入居する。バッグ大手のサマンサタバサジャパンリミテッドは港区北青山にあった旧本社から移転した。最上階10階に入居、4月3日から稼働した。旧本社は2フロアと託児所で4785平方メートルあった。移転で1フロア4290平方メートルと若干コンパクトに。使う面積が減ったため賃料も下がったという。

「ファッションブランドなので自分たちを表現する場として個性的なビルを選んで非常によかった」。サマンサタバサの担当者は話す。同社にとって13年ぶりの本社移転。「1フロアに集約したことで業務の効率化が見込まれる。社員のモチベーション向上も期待できる」という。

2016年6月完成のDLXビルディング(東京都港区)は基準となる床の面積が360平方メートル。海運業の同和ライン(東京都港区)が所有する。海運業らしく、外観は船体を模したデザインになっている。DLXビルディングは内幸町駅や虎ノ門駅から近いビジネス街に位置する。周辺に同じくらいの規模のビルは多く、特徴的なデザインで競争力を高めたかったという。

2016年3月に完成した「TRI-SEVEN ROPPONGI(トライセブンロッポンギ)」の住所は東京都港区六本木7-7-7と7が3つ並ぶ。東京ミッドタウンにほど近いビルでありながら、南側には神社があるため緑が多い。オフィスビルではあまり見られない外国産建材を使っているのが珍しい。緑地や植栽周辺には中国の花こう岩、エントランス周辺には「デザート・グレイ」と呼ばれるブラジル産の石を使う。

快適な労働環境を整えるため、オフィス内で使う空調にも特徴がある。オフィスで一般的な空調と比べて少し温度が高い風が、天井をはうように広がりながら下がっていくため、直接冷風を受けることがないという。

デザインも売り物に

オフィスビルの需要は底堅い。仲介大手、三鬼商事(東京・中央)によると、都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィスビルの空室率は3%台と需給均衡の目安である5%を下回った水準が続く。とはいえ、現在も数多くあり、今後も増え続けるとみられるオフィスビルのなかから、テナントに選んでもらうためには、機能を充実させるほか、外観にも特徴を持たせることが重要になってきている。

 2015年10月完成の大名古屋ビルヂング(名古屋市)は名古屋駅前の象徴的なビルとして親しまれてきた「旧大名古屋ビルヂング」を建て替えた。大名古屋ビルヂングのデザインのコンセプトは「緑の丘に立つ大樹」。高層タワーは「ガラスカーテンウオール」と呼ばれる外装で、2種類の奥行きのアルミ部材をランダムに配置。大樹の枝葉が重なりあう様子を表現した。低層部は東京五輪・パラリンピックのエンブレムを制作した野老朝雄氏がデザイン。周辺の風景や光が映り込むように、ガラスを傾けて置いた。

現在の入居状況は満室。「この地区の象徴的な建物を造りたかった」(三菱地所)。名古屋駅前には大型ビルが相次いで完成した。特徴的なデザインは「ほかのビルと、差別化するため」だという。同ビルにあるテナントを訪問する顧客にとってもわかりやすいという。

樹皮のようなデザイン

大阪富国生命ビル(大阪市)は2010年12月に開業した。高さ132メートルの高層ビルはひときわ目立つ存在だ。ビル外観は、フランス国立図書館などを手掛けたドミニク・ペロー氏がデザインした。下層部は樹皮を思わせるデザイン。待ち合わせスポット「フコク生命(いのち)の森」をもうけた。壁のガラス材に、森の画像を組み込んだ。大阪・梅田駅からほど近く、利便性もよい。「入居率は100%」(富国生命保険)だ。屋上緑化など環境にやさしい取り組みも多い。

オフィスビルといえば、外観に特徴を持たせると、使い勝手がよくないと考えられていた。だが、特徴ある外観と高機能を兼ね備えたオフィスビルは所有者だけでなく、テナントにも利益をもたらす。

(斎藤公也)

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