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高齢者の財産守れ 関連法改正、投資まがい商品にも網 債権法の大幅改正で「敷金」も規定

2017/6/3

PIXTA

 高額な商品・サービスを売り付けられたり、実体のない投資まがい商品を購入させられたりする被害が後を絶たない。特に高齢者が狙われるケースが目立ち、政府は対処するため関連法を相次いで改正。26日に国会で成立した改正民法でも、トラブル防止に役立つ項目を盛り込んだ。悪質業者から資産を防衛するためのポイントをまとめた。

 「母が高齢で一人で暮らしているのにつけ込み、言葉巧みに100万円を払わせたようだ」。会社員のAさん(52)は打ち明ける。先日、母の家を訪れると、真新しい布団が4組もあるのに気付いた。聞くと1カ月前に訪問販売を受け、戸惑いながらも契約し、支払いも済ませたという。

■「過量販売」対象に

 訪問販売で買った商品などは、一定期間内であれば無条件に解約できる「クーリングオフ制度」がある。Aさんの母のケースでは期限である8日を過ぎていた。困ったAさんは地元の消費生活センターに相談しに行こうと考えている。

 商品・サービスの契約に絡むトラブルは後を絶たない。国民生活センターによると、年間の相談件数は2013年度に9年ぶりに増加に転じ、その後90万件台で推移する(図A)。

 特に70歳以上が当事者となるケースが増えており全体の2割を占める。消費者問題に詳しい大迫恵美子弁護士は「多額の金融資産を持つ高齢者が悪質商法の標的になっている」と話す。

 悪質商法から高齢者らを守るため、政府は規制強化に乗り出した。目玉となるのが消費者契約法の一部改正だ。6月3日から施行される。

 同法は「不当な勧誘」を受けて不覚にも結んでしまった契約は、取り消しが可能だと明記している(表B)。取り消し可能期間を従来、気付いた時から「6カ月以内」としていたのを「1年以内」に延ばす。

 どんな行為が不当勧誘にあたるかついても、範囲を広げる。新設されたのが過量販売(過量契約)とよばれる行為だ。不要と知りながら、著しく多量の商品を販売するもので、冒頭の例もあてはまる。

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