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アステラス製薬の畑中好彦社長

アステラス製薬の畑中好彦社長

世界的な業界再編が続く製薬業界。アステラス製薬は、2005年に旧山之内製薬と旧藤沢薬品工業が合併して誕生した。旧社名を捨て「ベストな経営人材を選ぶ」というマネジメントが奏功。売上高は業界2位、収益力はトップ水準になり、合併企業の「優等生」と呼ばれる。アステラス製薬の次を担う、後継者育成やイノベーション人材の育て方について、畑中好彦社長に話を聞いた。

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外部人材を積極登用

――「イノベーションを起こす人材」をどのように育成していますか。

「研究部門で新たに『プリンシパル・インベスティゲーター』制度を作りました。ある1人にプロジェクトの全権限を与え、ベンチャー企業のように様々なリソースを使っていいということを始めました。年齢は30代後半から40代前半、今2人います」

「新しい創薬の技術が次々に出ており、新薬の開発は従来の研究手法では対処できなくなってきているのです。そこで、若くてもその分野にもっとも詳しく、情熱のある人間に権限を与えたほうがよいだろうと。もちろん従来の組織との衝突はありますが、それくらい乗り越えないでどうするのだ、私たちマネジメント側もコミットしているのだから、と話しています。詳細はいえませんが、実際にこのプロジェクトで新しい領域での挑戦が進んでいます」

――自社で育成していますか。それともヘッドハンティングなどで世界中の優秀な研究者も雇っていますか。

「新卒採用も変わらずしていますが、外部人材の採用として、2012年から研究部門で『DISC(ディスク)』という人事制度を始めました。これは、(茨城県の)筑波の研究センターで5日間、合宿して選考します。当社に勤める研究者と一緒に決まった課題に取り組んでもらい、うちの研究者が『今後も一緒に働きたい』と選んだ研究者を採用するシステムで、毎年200人以上の応募があります。応募者は外国籍の人や、日本人でも海外の研究所で働いている人もいます」

――そのような有能な「スーパーサイエンティスト」のなかには、高い報酬を求める人もいるのではないですか。

「できるだけ基本の日本の報酬体系はベースにしながらも、柔軟性をもたせて必要な人には必要な給与で対処もしています」

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