女性に大人気、フォトジェニックな「タイルの世界」水津陽子のちょっとディープ旅

3階の展示室では、日本や多治見のタイルの歴史や製造工程を、貴重な資料とともに見ることができます。

ミュージアムが置かれた笠原町はタイルの町と呼ばれ、最盛期には100を超えるタイル工場が存在し、昭和30~40年代から全国に出荷されてきました。名もない職人の仕事ですが、タイルには昭和という時代の暮らしが映し出されています。モザイクタイルは昭和を知らない若い世代にとっては新鮮で、その魅力や価値が見直されていますが、町の歴史にも思いをはせながら見るときっと違った感慨があるでしょう。

3階展示室ではタイルの歴史や製造工程を展示
タイルや見本台紙、レリーフ陶板など。タイルはアートだと実感

家具や小物のリメーク、リフォーム相談も

2階には最新のタイルサンプルの展示、相談もできるコンシェルジュコーナーがあります。近年はモザイクタイルを使って自室をリフォームしたり、家具などを装飾する人も増えています。タイルを使ったリフォームやDIYに興味があれば、気軽に相談してみるといいでしょう。

2階展示室は最新のタイル情報がわかる産業振興フロア。タイル見本やサンプル集、タイルに関する書籍や雑誌など参考資料もそろう。コンシェルジュカウンターでは気軽に相談もできる

1階には体験工房と、人気のタイル詰め放題もできるミュージアムショップがあります。体験工房ではモザイクタイルを使った写真立て作りなどの工作や各種体験コースがあり、ミュージアムショップにはお土産のほか、買ってすぐ体験工房で作れるものもあります。

見逃したくないのが、藤森氏がリニューアルデザインをした屋外の公衆トイレです。このトイレの壁のタイル張りは一般の人たちも参加してつくり上げたもの。水飲み場の水道のタイル装飾もかわいくて絵になります。

ミュージアムでは時期により特別展示やさまざまなイベント、ワークショップを開催しています。館内には飲食できる場所はありませんが、隣接する笠原中央公民館の1階にある「カフェ ド ソレイユ」ではケーキやサンドイッチ、焼き菓子、アイスなどの軽食やスイーツもいただけます。内装や家具にふんだんに使用されているモザイクタイルにも要注目です。

多治見市内には作陶にチャレンジできる窯や陶磁器のミュージアム、明治から昭和初期にかけて建てられた商家や蔵が残る本町オリベストリートなどの観光スポットが点在。モザイクタイルミュージアムと合わせて、やきもの紀行を楽しんでみては。市内では名物のウナギのほか、B級グルメの「たじみそ焼きそば」、「ころうどん」と呼ばれる冷たいうどんも人気です。

多治見駅へは、名古屋からJR中央本線の快速列車で35分(特急列車なら22分)、ミュージアムへは多治見駅から路線バスで約20分です。便数は多くないので事前にチェックすることをおすすめします。

市内企業のご協力を得て、モザイクタイルの施工例をいくつかご紹介します。毎日の暮らしで楽しむタイルの世界に触れてみませんか。

タイルの施工例(写真:長江陶業)
タイルの施工例(写真:丸万商会)

タイルの施工例(写真:丸万商会)
タイルの施工例(写真:長江陶業)
タイルの施工例(写真:長江陶業)

水津陽子
合同会社フォーティR&C代表。経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究などを行う。
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