ヤシ酒ソラビを作っているところ

各種ソースを使った料理は、それぞれに合う主食と一緒に食べるという。コメも食べるが、プランテーン(料理用バナナ)、ヤムイモ、キャッサバ(イモの一種)、トウモロコシを使ったものなど、主食のバリエーションは豊富だ。合わせ方は好き好きだが、「この料理にはこれ」という大まかな相性があるようだった。

事前にネットで見た主食で気になっていたものがあった。「フフ」だ。

ヤムイモから作ったトーゴの「餅」フフ

ヤムイモから作る食べ物で、真っ白真ん丸の大きな蒸しパンのように見えたが「これはお餅みたいに、ヤムイモを杵でついて作るんですよ」とカマロさん。

スマートフォンの動画で見せてくれた現地のフフ作りの様子は、まさに餅つきと同じ。4人の男女が杵を持ち、日本のものより小ぶりの臼に入れたヤムイモをついていた。

店を見まわすと、壁に飾られた布にもこの“フフつき”の様子が染め上げられている。トーゴの食を代表する風景のひとつなのだろう。

フフを作っているところ

「フフに合う」と薦められた料理と一緒に出てきたものを食べてみると、フフ自体も軟らかなお餅のよう。しょうゆと海苔で食べてもいけそうだ。フフにカマロさんが合わせたのが、グシデシを使った鶏肉の煮込み。

ピーナッツソースの鶏肉の煮込みとクスクス

オクラやナスが入っていて、ソースはクリーミーで香ばしい。グシはウリ科の植物だと聞いて、もっとあっさりとした味を想像していたので意外だった。ソースはコクがあるので、なるほど淡白なフフと相性がいい。

先のイベントではアジデシというピーナッツソースを使った鶏肉の煮込みをクスクスにかけた料理を食べたのだが、ピーナッツの深いコクとは異なるゴマソースのような味わい。料理にはトーゴ人スタッフがトウガラシのペーストを添えてくれた。好みで辛さを調節しながら食べてくださいというわけ。真っ赤なペーストとソースを合わせると、スパイシーさを楽しめる。

トウガラシのペースト。好みで味を調節しながら食べる

店にはトーゴ大使館の人が来店した際に必ずオーダーするという料理もあった。「ボマニャニャ」だ。

これは、揚げた魚を、海老、カニ、青菜と一緒にグシデシで煮込んだもの。海老、カニを使っているためだろう。同じグシデシ料理でも鶏肉の煮込みより鮮やかなオレンジ色のソースには、魚介類から濃厚なだしがでていて別のうまみがある。

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