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アステラス製薬社長の畑中好彦氏

アステラス製薬社長の畑中好彦氏

「経営会議でのプレゼンは1分間」「8月は大きな会議をしない」――。アステラス製薬は、2000年代なかばからユニークな働き方改革を推し進めてきた。今年2月から始まった「プレミアムフライデー」も、2009年から先駆けている。国内製薬大手のなかでも業績好調な同社は、どのように働き方を変え、またその効果はどのように出ているのか。畑中好彦社長に聞いた。

(下)年収2000万超の「革新人材」 アステラスの飛び級制 >>

プレミアムフライデーの先駆者

――今年2月から月末の金曜日に早期の退勤をすすめる「プレミアムフライデー」が始まりました。アステラス製薬は、2009年から金曜日は16時退社を始めています。きっかけはなんだったのでしょうか。

「09年前後から、女性の働きやすい会社を目指し、生産性の高い働き方を実現してワークライフバランスを充実させようという動きがありました。最初は、勤務時間の短縮です。定時は8時45分から17時45分で、1時間の休憩、というのが基本的な考え方ですが、まず本社部門で1日の勤務時間を元の8時間から15分短くすることにしました。しかし、当時はまだまだ長時間労働の環境でした。定時を15分短くしても、結局残業に置き換わるだけかもしれないという議論になった。そこで可能な部門は、金曜日にまとめて短くしてしまおうと。これが始まりです。我々は『ファミリーフライデー』と呼んでいますが」

――営業など、外部の取引先などと関連する業務は残業を減らすことは難しいと思いますが。

「今まで部門ごとに特性があり、『(変えられなくても)仕方ない』といってきました。しかし、本当にそうなのか、見直せと。たとえば、研究開発部門での電話会議です。日米欧にそれぞれ拠点がありますが、欧州の昼と米国の朝、日本の夜、といった電話会議などは、1時間の会議でも心理的な拘束が大きくなります。3拠点でやる意味はあるのか、2拠点ごとにやるように変えました」

「営業部門は、一日15分業務時間を減らしたり、夏季休暇を3日増やしたりすることで、他の部門と違う形で調整しています。年間の有給取得率も、3割向上しました」

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