3浪で日大医学部へ 「神の手」磨いたパチンコ通い天野篤・順天堂大学医学部付属順天堂医院院長が語る(下)

天皇陛下の執刀医として知られる天野篤・順天堂大学医学部付属順天堂医院長(61)。埼玉県立浦和高校(浦高)時代は、麻雀(マージャン)に明け暮れた“不良高校生”だった。だが、医者となってからは一転、努力と持って生まれた才能が開花し、心臓外科手術の第一人者への階段を一気に駆け上がった。

3浪の末、日本大学医学部に入学した。

浪人中も麻雀から抜け出せず、それどころか、パチンコにもはまりました。多いときは、毎日のようにパチンコ通い。開店と同時に台の前に座って、調子のいいときは、誰よりも早く打ち止め。逆に、5時間ぐらい粘って打ち止めを達成することもありました。

別に将来の仕事に役立つからとパチンコを始めたわけではありませんが、今思うと、結果的にパチンコは手術の腕を磨くのに役立ったと思います。

レバー式のパチンコで打ち止めまで続けるには、手先の繊細なコントロールと、それをいかに続けることができるかがカギ。手術も一定の操作の繰り返しなので、手先の器用さと、毎回、いかに同じ動きを再現できるかが成功のカギとなります。ただ、もちろん、実際の手術の腕前は、医者になってからの訓練と実践を積み重ねた成果であることは言うまでもありませんが。

3浪もすると、さすがに早く親を楽にさせてあげたいという気持ちが強くなり、がぜん勉強に気合いが入りました。3浪もしたら医学部以外への進学は格好がつかないと思ったことも、やる気になった理由です。

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