ヘッドハンターが欲しがる人材 年収2000万円の条件縄文アソシエイツの古田英明代表取締役に聞く

「藤森さんはとにかく腕力がある。彼なら会社を大きくできる」として潮田氏に紹介した。社長就任後に藤森氏は、国内外でM&Aを次々断行し、連結売上高で1兆7千億円規模の企業になった。一方で買収した海外企業で不正会計問題が発覚。突如の退任劇を迎えた。「ただ、藤森氏は当初のミッションを果たしたと思っています。潮田さんと一緒にとにかく5年間はがんばってグループを大きくしてほしいとお願いしましたが、その通りに成長しましたから」という。実際、潮田氏は次期社長のヘッドハンティング業務も古田氏の縄文アソシエイツに委ねた。

LIXILグループ社長の瀬戸欣哉氏 

目を付けたのはインターネットを活用して工具を通販するMonotaRO(モノタロウ)を起業した瀬戸氏だ。住友商事出身で、11社の会社を立ち上げたことで知られる。「実は瀬戸さんは住商の課長クラスの時から知っています。藤森さんとは全く別のタイプ。何事にも自ら関与するハンズオンタイプのリーダーです。成長したグループをうまく整理統合していくのが役割です」という。

玉塚氏とも長年の付き合い

名門の大手企業に、プロ経営者としてヘッドハンティングされる人材は相次いでいる。ローソン会長を退任した玉塚元一氏は、もともと旭硝子の出身。「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング社長、ローソン社長、会長を経て次はIT(情報技術)企業のハーツユナイテッドグループ社長に就任する。玉塚氏の親友で、盟友関係にあったファミリーマート社長の沢田貴司氏もそうだ。伊藤忠商事出身でファーストリテイリング副社長などを経験した。4月にパナソニック専務役員に就任した日本マイクロソフト前会長の樋口泰行氏は、パナソニックの前身である松下電器産業の出身。日本ヒューレット・パッカード社長などを経て出身母体に戻った格好だ。

古田氏は「玉塚さんの案件はウチには関係ないけど、彼はナイスガイですよ」と話す。プロ経営者といわれる人とは、以前からつきあいがある場合が多いという。ヘッドハンターの資産は人脈力だ。

最後にヘッドハンティングされて成果を上げる人材に共通する資質について聞いた。「一言でいうと、向上心のある人。これは決して野心がある人ではない。『このままじゃ自分はダメだ』と思って、新たな舞台に立つという気概を持っている人。転職先で求められるのはいずれも難しい役割で、マイナス局面になる場合も多いが、これを謙虚にやり遂げ、成長させたいと願う人材だ」。変革期を迎えている日本企業。ヘッドハンターが活躍する舞台はさらに広がりそうだ。

(代慶達也)

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