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白河桃子 すごい働き方革命

働く場所も時間も自由 ユニリーバの先進働き方改革 ユニリーバ・ジャパン「WAA」(前編)

2017/5/18

島田由香さん(右)と白河桃子さん(写真:吉村永)

──二つの車輪は、そういうことを示しているのですね。なぜ、このイメージはオートバイではなく自転車なのですか。

 自分の足で運転するからです。最初はよろめくかもしれませんが、だんだん慣れてくると、好きな方向に好きなスピードで行くことができます。向かう方向は、自分の成長。これが会社の成長につながるのです。

 会社を強くするためには、より働きがいのある会社をつくることが必要です。働きやすさではなく、「働きがい」です。社員に働きがいを持ってもらうには、社員の能力を最大化するしかありません。

 そのために会社としてできることは、働き方の選択肢の提供です。働く場所や時間の柔軟性を高めて、自分で自由に決められるようにする。そのために「WAA」の導入に踏み切りました。

■導入時は、ネガティブな反応もたくさんあった

──それだけ自由にしてしまうと、見ていないところでサボるんじゃないかという心配はありませんでしたか。

(写真:吉村永)

 導入当初、同じ質問をたくさん受けました(笑)。でも、「別にいいじゃない?」 って答えていましたね。結果さえ出してくれればいいからです。そもそも、「あの人はサボっている」と決めること自体、一方的ですよね。例えば、デスクに向かって目をつむっている人がいたとする。一見、昼寝をしているように見えるかもしれないけど、本人はマインドフルネス(瞑想、めいそう)をしている最中かもしれないじゃないですか。

 人に「サボってる」と言う前に、自分はどうなのか?と思ってもらうことも大事かなと。人のことより自分のことです。

 このほか、みんなが出社しなくなったらどうするんですか、チームワークができなくなってしまったらどうするんですか、という質問もありました。

──テレワークを始めるとき、必ずその2つの質問は出ますよね。コミュニケーションの問題です。

白河桃子さん(写真:吉村永)

 なぜ、まだ起こっていないことを心配して議論するのでしょうか。やってみなければ、どういう結果になるか分かりません。やってみて問題が起これば、その時に考えればいいじゃない、と思うんです。

 結果的には、何の問題もありませんでした。生産性を落とすことなく、社員からはポジティブな意見がたくさん出ています。

──例えば、上司が「おい」って言った時に、部下がそこにいないと不安があるという話もありますよね。コミュニケーションがスムーズにいかないと、逆に労働時間が長くなるんじゃないかという不安も耳にします。

 実際、「ちょっとこれを聞きたいな」と思った時に相手がいないと困るとか、仕事がやりにくいんじゃないかという声も出ていました。でも、ずっと近くにいたからといって、それだけでうまくコミュニケーションをとって、いいチームにできるかといえば、そうでもないんですよね。

 WAAを導入する前は、今までにない取り組みでしたから、やはり不安や心配の声は多かったです。でも、今までと違うことをしない限り、新しい結果は得られません。

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