おいしくて健康効果も 注目高まるアーモンドミルク
今年は「アーモンドミルク」を使ったメニューや商品が続々と登場しています。アーモンドミルクとは、水に漬けて一晩以上置いたアーモンドに水を加えてミキサーなどでかき混ぜ、こした植物性飲料のこと。白っぽい色をしていて「ミルク」と名前にはついていますが、乳製品は使われていません。
アーモンドは、抗酸化作用のあるビタミンEや食物繊維、悪玉コレステロールを抑えるオレイン酸などを豊富に含み、美容や健康を気遣う女性に人気の食材です。アーモンドから作られるアーモンドミルクは牛乳・豆乳に次ぐ第3のミルクといわれることもあり、海外ではセレブも愛用したことから人気に火がつきました。
日本でもアーモンドミルク研究会が3月1日に発足。5月下旬からアーモンドの実がなり始めることから、5月30日が「アーモンドミルクの日」として日本記念日協会(長野県佐久市)にも認定されるなど、まさにいま注目が高まっています。話題のアーモンドミルクを使った商品やカフェで楽しめるメニューをご紹介します。
カリフォルニア発のアーモンドミルク飲料
食品メーカーのマルサンアイでは、2013年から展開しているアーモンドミルク飲料シリーズ「アーモンド・ブリーズ」が好評で、続々とラインアップを増やしています。「アーモンド・ブリーズ」はもともとカリフォルニア発のブランドですが、今年3月には日本限定のフレーバー「アーモンド・ブリーズ 抹茶 200ml」も発売され、7種類のフレーバーがそろっています。
1番人気だという「砂糖不使用」は、アーモンドの香りはありつつも、すっきりしていてサラリと飲めます。2番人気の「オリジナル」は、自然な甘みとアーモンドのコクを感じるまろやかな飲み口。そして新発売の「抹茶」は、宇治抹茶の豊かな風味と控えめな甘さがクセになる柔らかな味わいです。
「本場アメリカでは飲むだけでなく、牛乳のかわりにグラノーラやフレークにかけたり、スムージーやお菓子、料理の材料にしたりと、幅広く使われています。ホームページには料理のレシピも多数紹介しているので、ぜひいろいろな楽しみ方でアーモンドミルクを生活に取り入れてみてください」(マルサンアイ営業統括部の藤井昭雄さん)
7種のフレーバーのうち、「オリジナル」「砂糖不使用」「砂糖不使用 バニラ」は、料理に使いやすい1リットルサイズもあります。なお、同社の「アーモンド・ブリーズ」シリーズの売り上げは順調に推移しており、リピート率は88%にも上ります。おもに30~40代の女性が購入しているそうです。
アーモンドミルクを使ったメニューを楽しめるカフェ
アーモンドミルクを使ったドリンクや料理を楽しめるお店も登場しました。東京都渋谷区の「GOOD MORNING CAFE 千駄ヶ谷」では、4月28日からアーモンドミルクを使ったドリンクやフードメニュー、約10種類の提供を始めています。
ディナーメニューとして提供している「モッツァレラとパルメザンのアーモンドミルクピッツァ蜂蜜掛け」(1400円、冒頭の写真手前)は、アーモンドミルクを使用したコクのあるホワイトソースに、パルミジャーノ・レッジャーノとモッツァレラの2種のチーズを加えたピザ。ローストしたアーモンドをちりばめてあるのでアーモンドの風味がより強く感じられ、蜂蜜をかけることでコクも生まれています。
また、終日提供のデザート「アーモンドミルクのブラマンジェ マーマレードソース掛け」は、かんきつ系のソースが爽やかで、これからの季節にぴったり。ほんの少し牛乳を加えることで苦みを抑え、軽めの口当たりにしたとのこと。通常のブラマンジェよりも、コクと滑らかさが強い仕上がりになっています。
同店がある千駄ヶ谷はスポーツ施設が多い場所ということもあり、健康志向のお客さんが多いそうで、アーモンドミルク関連のメニューは健康への意識が高い女性をメインターゲットに開発したそうです。
「メニュー開発に向けて情報収集する中でアーモンドミルクを知りました。ドリンクのみならず料理にも使えること、また栄養価も高いので、はやり廃りなく薦められることなどから、開発にふみきりました」と店長の馬場悟さん。商品は通年提供していく予定だそうです。
おいしい上に、女性にうれしい栄養が豊富なアーモンドミルク。とくにドリンクは市販の商品の種類も多く、都内ではアーモンドミルクラテなどを提供するカフェも増えているので、手ごろな夏の水分補給にもよさそうです。
※価格は特記がない限り税抜きです。
(取材・文 GreenCreate)
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