欅坂46 メンバーの素を引き出す、冠バラエティー番組

日経エンタテインメント!

また、自然なリアクションのうまさを高く評価するのが鈴本美愉。「彼女が驚いたりするときの表情が抜群にいい。ディレクターは抜きで使いたくなる」と長尾氏は話す。

番組がスタートして約1年半が経過して、最近では自分の個性をどのように出していいのか、番組収録の合間に、スタッフに質問しに来るメンバーも増えてきたと言う。「平手友梨奈さんと長濱ねるさんは、ラジオ番組を始めるときに、何をどうしゃべったらいいのかお話を聞きたいと相談にきたことがあります。収録後に1時間以上、MCの土田さんと話をしていました」。(長尾氏)

『KEYABINGO!2』 セーラー服にスカジャンという出で立ちでヤンキーにふんした志田愛佳(Huluで全シリーズ配信中)

一方、16年7月にスタートして、今年1月からシーズン2がオンエアされた『KEYABINGO!2』は、AKB48の『AKBINGO!』や乃木坂46の『NOGI BINGO!』の流れを組む冠番組。制作を担当するHuluの毛利忍氏は、『AKBINGO!』の前身番組にあたるAKB48にとって初の冠番組『AKB1じ59ふん!』の立ち上げに関わった経験も持つ。「欅坂46のメンバーはみんな最初の挨拶からおとなしかった。でも、楽屋ではにぎやかにしているらしい。であれば、なんらかのスイッチを入れてあげれば、素が出るだろうと思った」と番組の狙いを話す。

ロケで見せたはじける姿

試行錯誤を重ねて見つけたスイッチとは、「違う人間になりきる」と「スタジオを飛び出してのロケ」の2つ。「なりきりで印象に残ってるのは、『不良娘No.1決定戦』で振り切ってヤンキーにふんしてくれた、齋藤冬優花さんと志田愛佳さん。原宿にロケに行った回では、突然寄り道をしてクレープを食べたり、ストリートライブを開催したりと、みんなはじけてくれた」(毛利氏、以下同)。

こうした工夫で、番組では少しずつ素を見せ始めるメンバーが増えている。「佐藤詩織さんは『1対1のガチンコ対決』という回の、体操着の下で風船が爆発する罰ゲームで何かをつかんだようで、よくしゃべるようになりました。長沢菜々香さんは『息子の嫁にしたい選手権』で敗れてしまった悔しさから本当に泣き出してしまった。番組の進行を考えるとありえないんですが(笑)、それが不思議な魅力になっている」。

今後も冠バラエティー番組で新たな個性を発揮し、人気を高めるメンバーはまだまだ続いていきそうだ。

(ライター 高倉文紀)

[日経エンタテインメント! 2017年5月号の記事を再構成]

欅坂46の人気の秘密を3回に分けて解説します
5月22日(月) 超速で駆け抜けた1年
5月23日(火) 冠バラエティー番組
5月24日(水) けやき坂46、本格始動
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