帰国日も手ぶらで観光三昧 荷物預けて空港で受け取り佐川急便と東京空港交通が新サービス

訪日客は佐川急便の宅配カウンターに荷物を預ければ、手ぶらで観光できる
訪日客は佐川急便の宅配カウンターに荷物を預ければ、手ぶらで観光できる

帰国日も手ぶらで観光できます――。「リムジンバス」を運行する東京空港交通(東京・中央)と佐川急便は訪日客を主な対象に、東京の観光地から成田空港まで手荷物を当日配送するサービスを始めた。利用者はスーツケースなどを預けて自由に観光し、都内各地から出発するリムジンバスで成田空港まで移動できる。訪日客の増加は続いており、同様のサービスが広がりそうだ。

「プレミアムハンズフリーパッケージ」の名称で開始した。東京23区内から成田空港までのリムジンバスの乗車と手荷物の当日配送を含めて3600円で利用できる。別々に購入するより3割程度安い。

荷物は東京駅と浅草雷門、東京スカイツリーにある佐川の窓口で預ける。東京駅は午前7時~午後2時、他の2カ所は午前9~11時に受け付ける。成田空港では午後5~9時に受け取れる。

手荷物の配送に際しては、空港に向かうリムジンバスの貨物スペースを活用する

利用者は荷物を預けた後、好きな場所に移動して観光できる。主に訪日客が滞在最終日に帰国で空港に向かう前の利用を想定している。成田空港行きのバスは新宿や渋谷など東京23区内の約80カ所から乗車できる。

たとえば、東京駅周辺のホテルに滞在していた訪日客が東京駅の佐川の窓口で荷物を預け、銀座や台場を観光。台場発のバスに乗って成田空港に向かうといった使い方ができる。東京空港交通によると「問い合わせが多く評判は上々」という。

東京駅の佐川の窓口で預かった荷物は、東京駅発のバスに乗せて成田空港に運ぶ。物流業界は運転手が不足しており、バスを荷物輸送に活用して負担を軽減する。

国土交通省は訪日客の回遊を促すため、手荷物の一時預かりサービスによる「手ぶら観光」を推進している。民間事業者に施設の整備費用や多言語対応に要する費用を補助する制度を設けた。

国交省から「手ぶら観光カウンター」に認められた施設は全国に164カ所。荷物を預かるだけの施設と、配送まで手掛ける施設がある。エイチ・アイ・エス(HIS)が一時預かりを主体に最も多い38カ所を運営する。宅配会社ではヤマト運輸が26カ所、佐川が11カ所を設けており、多くの施設で配送まで請け負っている。

[2017年5月7日付日経MJ]