「完成した作品を見た時は、映画の空間に入れたような気がしました。私はその空間に撮影時、実際にいたので、ちょっと懐かしい気持ちになりましたね。

あと自分が目の前に近づいてきて、自分の顔と目が合うのはヘンな感じでした(笑)。そんなに近くで自分を見ることはないので、『しぐさとかクセとか、いろいろ直さなきゃ』と思ったり(笑)。VRは、いつも全身を見られる可能性がある。常に体の隅々まで意識して演技をしなきゃいけないと、改めて感じました」

「プールのシーンがお気に入り」という武田さんだが、撮影は「プールがいちばん大変だった」という。「濡れちゃうので、失敗できない。きれいに飛び込めるようにがんばりました」

VRは臨場感がすごくて、新しい

最後に撮影を終えた武田さんにどんな映画を見てみたいかを尋ねてみた。

「今回の撮影前に、福士蒼汰さんが主演されている『恋仲』のVRドラマや、ももクロ(ももいろクローバーZ)さんのライブVRなどを見ました。どれも本当にその場に自分がいる感じがして、臨場感がすごいし、新しい。こういうものが、これからどんどん増えていくのかなあと思ったりしました。

私がVRで見たいのは、魔法モノですね。『ハリー・ポッター』みたいに、魔法を使って空を飛んだりすると楽しそう(笑)。アニメもいいですね。好きなキャラクターが目の前で話しかけてきたら、どんな感覚になるんだろう……。

自分が出演するとしたら、アクションもやってみたいし、コメディーもやってみたい。ジャンルを問わず、これからもいろんなVR作品に挑戦してみたいです」

「普通の映画だと、顔だけとか、足だけのカットがありますけど、VRはずっと全部を見られている。しぐさも事細かくわかっちゃうので、ごまかしがきかないです」(写真 中村嘉昭)
武田玲奈
 1997年生まれ、福島県出身。2015年、映画『暗殺教室』で女優デビュー。2016年から、「non-no」専属モデルを務める。主な出演ドラマに、劇場版も公開された『THE LAST COP/ラストコップ』『咲―Saki―』など。詩のボクシングをテーマにした主演映画『ポエトリーエンジェル』が5月20日に、Twitterのツイートから生まれた映画『パパのお弁当は世界一』が6月10日に公開される。

『交際記念日』

高校の卒業式を間近に控えた太一が、誰もいないはずの教室で、沙耶の姿を見る。ひそかに付き合い、理科室でプラネタリウムを見たり、プールに忍び込んだりしてきた2人。今年も、大切な記念日をともに過ごすはずだったが……。監督・窪田崇 脚本・田中渉×窪田崇 出演・武田玲奈、西銘駿、高杉瑞穂 全国の「VRシアター」で公開中。

(文 泊貴洋)