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中古マンション適正価格 築年数などからAIが分析 スマホアプリが続々登場

2017/5/9

PIXTA

 中古マンションの購入を考えています。物件の適正価格を提示するアプリがあると聞きました。これまでの物件探しサイトなどと違うのでしょうか。

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 不動産は同じ売り物が二つとないし、中古物件価格は基本的に「売り主が売りたい価格」なので、高いのか安いのか一般には判断が難しい。その「相場」を把握するのに便利なスマートフォン(スマホ)のアプリが登場している。

 不動産仲介のハウスマート(東京・渋谷)は中古マンションをアプリで検索し、仲介するサービス「カウル」を手掛ける。地域や広さなど希望条件を登録しておけば、その人の勤務地なども考慮して自動的にお薦め物件を紹介する。

 その際、物件の「適正価格」も提示するのが特徴だ。新築時の分譲価格や約1000万件に及ぶ過去の売買事例、築年数など不動産価格を左右する様々なデータを人工知能(AI)で分析し、推定したものだ。

 例えば販売価格5000万円の物件でも、過去の売買・賃貸事例や周辺の取引実績などから4500万円が適正価格だと推定すれば、その線で売り主と交渉する。不動産の仲介手数料は売買代金に比例するのが一般的だが、針山昌幸社長は「あくまで買い主側に立って交渉する」という。

 2016年の首都圏の中古マンションの成約件数は3万7189件で、初めて新築マンション供給戸数を上回った。「中古マンションは多くの売り出し物件から購入者に最適なものを提案することが重要」(針山社長)。その際に武器になるのがAIというわけだ。

 不動産情報サービスに参入したリブセンス(東京・品川)は1都3県の中古マンションの市場価格や推定賃料を閲覧できるサイト「イエシル」を運営する。約7800万件におよぶ売買・賃貸履歴などのビッグデータを使い、独自に査定価格を算出する。気に入った物件があれば無料相談を受けられるほか、不動産仲介業者を紹介してもらえる。

 住宅は人生で最も大きな買い物だ。住宅ローンの管理ができるサイトもある。MFS(東京・新宿)の「モゲスコア」は年収や勤続年数など10項目を入れると借入可能額と適用金利の目安を表示する。2月からは不動産情報サイト「HOME'S(ホームズ)」と提携し、ホームズの利用者がローンの試算をすると、購入可能な物件を表示する機能を加えた。

 マネーフォワードは16年6月、不動産情報サイトと提携し家計簿アプリでマイホーム購入後の「貸借対照表」を把握できるようにした。自宅マンションの「時価」を参考価格として表示するので、利用者は参考価格とローン残高などから純資産と負債がわかる。

[日本経済新聞朝刊2017年5月6日付]

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