「正解率60%ならやる」 LIXIL瀬戸社長の即決法LIXILグループ社長兼CEOの瀬戸欣哉氏(下)

「MonotaROを起業した時から自分に課してきたのは、会社の中の誰が辞めても、すぐに自分が代わってやれる、という自信を持つことです。それが経営者に求められていることだと思います。決して誰かに任せきりにはしません」

脳みそから出血するくらい考える

――とはいえ、一人で全部を把握するのは大変そうですが。

「基本的に、考えることが好きです。私はかなり細かい資料を読んで、読んで、読んで、考え抜く。いつも自分に言い聞かせているのは、脳みそから出血するくらい考えろと。まず集中して、資料の中身をすべて頭の中に詰め込んだ上で、寝ます。そうすると、翌朝起きて他のことを考えている時に、こう言うと傲慢に聞こえてしまうかもしれないですけど、考えが『降りてくる』瞬間があるのです。やっぱり寝ている間に、潜在意識が情報を整理してくれているのでしょうね」

「これまで経営者という仕事を20年近くやってきました。その間ずっと、調べて、考えに考えて、寝る、降りてくる、判断する、というプロセスを繰り返してきているので、『降りてくる』のがすごく早くなって、何が正解か、割と見えやすくなっているとは感じます。昔に比べて迷いが少なくなり、迷ったとしても自分はどっちみち万能ではないので『人間、間違えることはある。間違えたらそこから学べばいい』と開き直って、判断するようになりました」

議論は適当に引きあげ、まずは試してみる

――タイムマネジメントで心がけていることは。

「重要なのは、議論はタイミングをみて引きあげるということです。いつまでも議論を続けても仕方ない。例えば5人が集まって、壁に飾る絵は桜がいいか、宇宙がいいか、星がいいかについて議論するとして、勝つのは声が大きい人か、口がうまい人か、それとも地位が高い人なのかわかりませんが、どれが絶対正解とは言い難い。そうやって延々議論するよりも、一番いいのは、試してみること。それが判断を早くするコツです」

今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
注目記事
次のページ
社長になるには、社長を経験するのが早道
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら