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長時間労働が常態化した職場 自分の心身を守るには?

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日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

「連日の残業で、睡眠不足が続いてストレスを感じている。大手企業での過労自殺が話題になったこともあり、『他人事ではない』と不安になってしまう。自分で心身の健康を守るためには、どんな点に気をつければいいだろうか」。ビジネスパーソンが抱えがちなこんな悩みの解決法について、帝京平成大学現代ライフ学部教授の渡部卓さんに伺った。

◇  ◇  ◇

大手広告代理店の新入社員が自死した痛ましい出来事をきっかけに、過重労働への関心が高まっています。厚生労働省の強制捜査が入り、当時の上司が労働基準法違反で書類送検されるなど、大きな展開を見せたこの事件は、他の企業経営者や職場の管理職の意識にも多大な影響を与えたのではないでしょうか。

政府も「働き方改革」に本腰を入れて取り組むようです。2017年の年初にマスコミ主催の新年祝賀パーティーに出席したのですが、その席で挨拶に立った安倍晋三首相が「今年は働き方改革断行の年」と述べていたのが、大変印象的でした。

長時間労働問題の改善は、国が旗を振るだけではダメで、経営者や部門長たちが自ら意識を改革し、先頭に立って取り組まなければなりません。その際、ただ残業を禁止したり、制限したりするだけでは、根本的な問題解決にはなりません。古い価値観が根強く残る職場では、労働時間=働いた証、忠誠心の発露、チームワークと捉えられるようなところもあるでしょう。そうした意識をまずなくし、仕事の評価基準を見直し、業務の効率化を図っていくことが求められます。

残業続きでも睡眠時間は確保しよう

睡眠は心身の健康維持に欠かせないもの。睡眠をとることで、脳や体を休息させ、様々な機能の回復や修復を促したり、免疫機能を高めたりすることができます。睡眠が不十分な状態が続けば、仕事の能率や思考力が低下するのはもちろんのこと、心身にもさまざまな影響を及ぼします。国立精神・神経医療研究センターの研究[注1]によれば、5日間の睡眠不足で不安や混乱が高まり、抑うつ傾向も強まることが示唆されています。

私の知り合いの外資系企業で働く20代男性も、日々多忙を極めていますが、「体やメンタルを壊さないよう、とにかく睡眠時間を確保するように努めている」と話しています。通勤時間を短縮するため、オフィスに自転車でも通える程度の距離に住み、残業が続くときには体力と睡眠時間を少しでも多く確保するため、タクシーで帰宅することもあるようです。

もちろんこれは極端な例ですが、それくらいの心構えで睡眠時間を確保することは大切です。夜にスマホやパソコンでSNSやゲームをする習慣のある人は、ただでさえ貴重な睡眠時間をさらに削る結果になりますので、特に気をつけてほしいと思います。

[注1] Motomura Y, et al. PLoS One. 2013;8(2):e56578. doi: 10.1371/journal.pone.0056578. Epub 2013 Feb 13

メンタル不調のサインに注意

睡眠の不調は、メンタル不調のサインの1つです。睡眠時間の不足に加えて、「眠ろうとしても眠れない」「週末に昼夜逆転してしまう」「夜中に何度も目が覚める」「早朝に目が覚める」といった睡眠の問題があるときは注意が必要です。憂うつで重苦しい気分が続くときは特に、専門家に相談することを勧めます。

平日は残業続きで睡眠不足が続いても、週末の寝だめはなるべく避けてください。週末に寝だめをすると、睡眠のサイクルが乱れ、「ブルーマンデー」と呼ばれる月曜日特有の憂うつ感につながります。週末に心身の疲れを回復させるには、起きる時間を遅くして寝だめをするのではなく、就寝時間を30分でも早めることが大切です。最近では睡眠の量と質や自律神経の状態を計測する無料のスマホアプリも増えており、私も1年以上使用して気づきやヒントを得ています。ぬるめの入浴のあと、腹式呼吸と瞑想(めいそう)のマインドフルネスを実践するようになって私の入眠も改善させることができました。

そして、ストレスの緩和や予防のために、「休みベタな管理職ほどしっかり休む ヒントは4つのR」でご紹介した「4つのR」を実践してほしいと思います。4つのRとは「リラクゼーション(Relaxation)」「レスト(Rest)」「レクリエーション(Recreation)」「リトリート(Retreat)」の頭文字をとったものです。

【ストレス予防に役立つ「4つのR」】

(1)リラクゼーション(Relaxation)

 自律神経をしっかり休め、心と体のバランスを整えること:

 腹式呼吸、アロマセラピー、瞑想など

(2)レスト(Rest)

 体をしっかり休めること:睡眠、マッサージなど

(3)レクリエーション(Recreation)

 遊ぶ、楽しむ、笑うなど心身をリフレッシュすること:

 スポーツ、釣り、キャンプ、映画、カラオケなど

(4)リトリート(Retreat

 非日常に身を置き、じっくりと静養すること:

 旅行、リゾート保養、森林浴など

カウンセリングは「心の折り合い」を身に付けるためのもの

長時間労働が続き、うつ状態になってしまうと、冷静な判断ができなくなります。睡眠をはじめ心身の不調を感じたときは、1人で抱え込まずに周囲に相談したり、医療機関を受診したりしてください。自分が働く会社とは違う業界・業種で働く友人などと話してみると、異なる視点から気づきを得ることもあるでしょう。

メンタルクリニックや心療内科などでの診察やカウセンリグには、抵抗がある人も多いかもしれません。特に、カウセンリングは「話したくない過去のトラウマまであれこれ聞かれるのでは……」と誤解されている節がありますが、決してそんなことはありません。

カウンセリングは専門家との対話によって、その人のストレスへの反応や考え方(=認知)を変えていくもので、いわば「心の折り合い」のつけ方を身に付けていくための手法です。欧米ではごく一般的に、薬物療法と併用されたり、単独で実施されたり、ビジネスコーチングでも取り入れられています。日本のクリニックでも導入が進んでいますので、問い合わせてみましょう。うつ病もほかの病気と同じように、早期発見・早期治療が大切です。臆せず、専門家に相談してほしいと思います。

【まとめ】

・残業が続いても睡眠時間は確保して、心身を休める

・不眠をはじめ、メンタル不調のサインに注意する

・週末の寝だめは避け、ストレス緩和・予防を心がける

・睡眠の量と質を計測するスマホアプリを試すのも良い

・必要なときは医療機関の受診をためらわない

渡部卓
 帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表、産業カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ。1979年早稲田大学卒業。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得。複数の企業勤務を経て、2003年会社設立。職場のメンタルヘルス対策、ワークライフコーチングの第一人者として活動する。著書に「折れない心をつくる シンプルな習慣」(日本経済新聞出版社)など。

(ライター 田村 知子)

[日経Gooday 2017年2月20日付記事を再構成]

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