ニッポンのビジネスマン、なんで服に関心ないんやろ伊藤忠商事社長 岡藤正広氏(上)

「これは日本人の欠点、弱点なんですよね。これを何とかできないかなあと。これだけ技術があって、素材だけじゃなくって、半導体から何から、いろんなものが世界に出ているけれども、しょせんは部品なんです」

「ものづくりも大事だが、デザインやブランドで、日本は世界に遅れている」

「アセンブリーメーカーはそれがなければやっていけないのに、安く買いたたいていく。それで、日本の電機メーカーは、みんな苦しんでいる。サムスンなんか、いつのまにかブランドがよくなっとる。『それはなぜ?』ということやね」

「ものづくりを一生懸命やる、というのも大事だけれども、やっぱり、デザインとかね、ブランドとか、そういったものが、日本の場合は遅れているのではないか、という気がするね」

――どうしたら感性を育むことができますか。

「問題は感性だけでもないんだよ。同じアジアでね、韓国が日本を追い抜いているわけやから。『なぜそうなったのか』ということを研究してやれば、日本もできると思う。別に日本人の感性が衰えたわけやないからね」

■日本人の感性が劣っているわけではない

「日本人の感性が世界で劣っているわけでもないと思うね。いろんな分野で、日本の技術が再認識されているでしょ。そういうものは、やっぱり感性がないとできないんじゃないかな」

「例えば車なんかでも、高級車の最後の検査は手でみてやるでしょ。そういうことは、アメリカ人やヨーロッパ人は、できないわね。あれは感性なんでしょう。職人というか、匠(たくみ)の世界ですよね。こういうのは、どんどん、世界からなくなっているけど、日本ではそれが何百年も、引き継がれているわけですから」

「感性というのは、日本は世界でやっぱりトップ水準やないかと。だけど、その導き方、というか、それを生かす方向性を、ちゃんとすればもっと伸びているはずなのに、もったいないな、という気がするんですね」

(聞き手は平片均也)

後編「世の中すべてがファッションや 感度を高め人生豊かに」では、ファッションとビジネスに共通する「勝つための条件」について、語ってもらいました。

「リーダーが語る 仕事の装い」は随時掲載です。

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