「先取り貯蓄」で赤字、賞与で補填? 本末転倒な家計家計再生コンサルタント 横山光昭

すると、通っている幼稚園で開いている英語教室と体操教室に空きが出ているということが分かり、そちらに移ることにしました。月謝が安くなるうえ、子どもは仲良しの友達と一緒に学べるし、移動する時間がなくなって体力的な負担も少なくなりました。これに伴い、交通費が減少。支出について意識し始めたことで、日用品代も自然に減らせました。

年間100万円の貯蓄ができる見通しに

こうした試みにより、先取り貯蓄を考慮しない場合、毎月の収支は4万円ほどの黒字に。そこで毎月の先取り貯蓄額を4万円に減額し、袋に入れるのではなく、専用の口座に入金してもらうようにしました。

毎月きちんと4万円ためられる自信がついたRさんは「もっと貯蓄を増やしたい」という気持ちが強くなりました。赤字の補填にあてていたボーナスについても、毎月の収入の範囲内では買えないが、どうしても必要な臨時の出費があるときにのみ充当するという計画性を持たせることで、ボーナスからも余剰金を捻出することが可能に。1年間で100万円の貯蓄ができる見通しが立ちました。

Rさんは将来のための投資への意欲もあったので、貯蓄のペースが安定してきたところで、貯蓄と投資は併走して取り組めるとアドバイス。投資は初めてだったので、本を読んだりして学んだうえで、投資信託に毎月の貯蓄額の一部を当て、長期的に積み立てていくことにしました。

気づきにくい支出を洗い出す

貯蓄したい、投資もしたい、そう望んで相談に来る人は多いのですが、希望をかなえるためにはやはり家計が大切です。Rさんは頑張って節約、やりくりをしていましたが、「無理な金額で先取り貯蓄していたことがあだになっていた」と振り返ります。頑張って支出を絞っているのに思うようにお金を回せないと感じる人は、必ず気が付きにくい支出があるはずです。客観的に問題点を洗い出して家計を改善し、それから貯蓄や投資に取り組むことが最も効果的です。

(「もうかる家計のつくり方」は隔週水曜更新です)

横山光昭
マイエフピー代表取締役、家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、これまで1万人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌の執筆や講演も多く手掛け、「はじめての人のための3000円投資生活」(アスコム)は47万部を超え、著書累計は218万部。
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