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スムージー 野菜と果物の栄養、たっぷり手軽に補給

日経ヘルス

2017/5/10

(写真:鈴木正美)
日経ヘルス

 野菜や果物の栄養を手軽に摂取できるドリンクとして人気を集めているスムージー。海外セレブやモデルなどが愛飲していることで人気に火が付き、日本でもスムージースタンドなどが登場している。また、ミキサーやジューサーがあれば、自宅でも簡単に作ることができる。

 スムージーの利点は、野菜と果物が持つポリフェノールやカロテノイド類、ビタミン類、食物繊維がたっぷり含まれているところ。「フィトケミカルと呼ばれる、ポリフェノールやカロテノイド類は、植物が身を守るために作り出した色素や香り、辛み、苦みなどのもとになる成分。野菜や果物のほかに豆類や海藻、お茶などにも含まれ、細胞の酸化を防ぎ、老化を予防し、血管を健康に保つなど健康に役立つ。スムージーはこれらの栄養を手軽に摂取できる」。こう話すのは、東北大学未来科学技術共同研究センターの宮澤陽夫教授。「加熱しないことで、野菜や果物に含まれる酵素もそのままとることができるのもメリット」という。

 ただし、気をつけたいのは糖質の量。「糖質の過剰摂取は余分な体脂肪を増やす原因になる。野菜や果物でも糖質が多いものはあるので、選ぶときに注意を」(宮澤教授)

 糖質を抑えたスムージーであれば、毎日続けて飲むことで、体が軽い、肌の調子がいい、お通じが快調といった健康効果を実感できるはず。そのためには、自分の飲みやすいタイミングで取り入れるのがお薦めだ。

スムージーを効かせる飲み方は:1日2杯
 スムージーは食事だけではとりにくい栄養を補う飲み物として役立つ。ジュースに比べると満腹感を得やすいため、1日2杯、400mlを目安にするのがお薦め。「ヘルシーといわれるスムージーでも、1日に何杯もスムージーだけを飲むのは控えるほうがいい」(宮澤教授)。また、スムージーに使う材料が、糖質が多い野菜や果物に集中しないように注意しよう。材料の組み合わせは、野菜4:果物6の割合がベスト。

■スムージーの基本のレシピ

[材料(1杯分)]

 バナナ……1本 キウイ……1個 ホウレン草……1/4束 水……150ml

[作り方]

 野菜と果物を一口大に切り、水分量の多いものからミキサーに入れる。水を入れ、かき混ぜる。

■スムージーの健康効果

1.手軽に栄養を補給できる

 日本の成人の男女がとるといいとされている野菜の量は1日に350g、果物は200g。スムージーであれば、この1/3~1/2量を簡単に達成できる。ミキサーでかくはんするだけで作れるので、手軽に栄養補給が可能だ。

2.ヘルシーで胃腸に負担が少ない

 炭水化物や糖質の少ない野菜や果物を選んだスムージーであれば、消化に負担がかからない。ミキサーで粉砕した後なので、野菜や果物をそのまま食べるよりも、吸収もよくなる。

3.好みの味に調整できる

 野菜や果物の組み合わせ方で、自分好みのレシピを作ることができる。色別に野菜を選ぶのもよし、飲みやすいレシピを開発してみるもよし。普段は口にしない苦手な野菜も、スムージーにしてしまえばごくごく飲める。

【知っているようで知らない・スムージーの健康トリビア】

■野菜や果物の色にはパワーがある

 植物が光合成を行う際、紫外線のダメージから自らの身を守るためにつくられるのが、「フィトケミカル」だと考えられている。ポリフェノールの一種であるアントシアニン、カロテノイドの一種であるβカロテンやリコピンなど、その多くが色素成分で、抗酸化作用を持ち、アンチエイジングや美肌にも効果があると考えられている。

■色が違う組み合わせで飲んでみよう

 いつも同じ野菜や果物を組み合わせてスムージーを作るのではなく、さまざまな色の食材を組み合わせることで、多くの栄養成分を体に取り入れることが可能になる。目安になるのは色の違い。レシピを考えるときには、色の違う野菜や果物を組み合わせてみよう。

緑の野菜(セロリ、ケール、ホウレン草など)

・緑の野菜:繊維とポリフェノールが豊富(セロリ、ケール、ホウレン草など)

 緑の色素である「クロロフィル(葉緑素)」は、抗酸化作用のほか、コレステロール値を下げる、デトックス作用などが期待できる。話題の野菜、ケールにはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。セロリは食物繊維、ホウレン草は鉄分といった栄養面の特徴で選ぼう。

黄の野菜と果物(パプリカ、レモン、バナナなど)

・黄の野菜と果物:味を変える決め手にもなる(パプリカ、レモン、バナナなど)

 黄や橙色の代表的な色素成分は「βカロテン」。抗酸化作用があり、アンチエイジングにいい。レモンの皮に含まれるリモネンにはリラックス効果がある。皮ごと使う場合はしっかり洗おう。バナナは糖質が多めだが、食物繊維量が多いため血糖値は急上昇しにくい。

赤の野菜と果物(トマト、イチゴ、スイカ、リンゴなど)

・赤の野菜と果物:強力な抗酸化作用の源(トマト、イチゴ、スイカ、リンゴなど)

 赤い食材には、リコピンやアントシアニン系の色素成分が豊富。抗酸化作用、血液の流れをスムーズにするといった作用が確認されている。トマトやリンゴの皮にもリコピンが含まれている。しっかり洗ってから皮ごと使おう。

その他の野菜と果物(ブルーベリー、キウイ、アボカドなど)

・その他の野菜と果物:食物繊維やミネラルをプラス(ブルーベリー、キウイ、アボカドなど)

 紫色の濃い食材はアントシアニン・カリウム・カルシウム・鉄などを含み、高い抗酸化作用がある。眼精疲労、貧血の改善にも効果的。アボカドはビタミンEと食物繊維の供給源。キウイは1個に食物繊維を約2g含む。

 

【スムージーライフを充実させる「+αレシピ」】

 栄養たっぷり! 見た目もきれいな4種類の糖質控えめのスムージー。「水分が少ないときは、水の代わりに、レモン汁を加えるのがお薦め。トマトジュースなどをベースにしてもいい」(宮澤教授)

グリーンスムージー

■飲みごたえバツグン 野菜たっぷりグリーンスムージー

 セロリ……1/2本 ケール……20g アボカド……1/2個 トマト……中1/2個 レモン……適宜

 トマトに含まれるリコピンの抗酸化力は特に高く、美肌にも効く。ケールにはルテインやビタミン類、カルシウムも多く含まれており、視力回復や花粉症対策にも効果が期待できる。アボカドのビタミンEは血行を促進させる働きも。朝食代わりにもお薦め。

 

パープルスムージー

■食物繊維とミネラル補給に パープルスムージー

 バナナ……中1本 ブルーベリー……80g ドライプルーン……1個 グレープフルーツ……1/2個 水……100ml

 食物繊維が豊富なバナナとプルーンのダブル効果で、便秘予防や改善に効果を発揮。バナナに含まれるオリゴ糖は腸内の善玉菌を増やす。ブルーベリーのビタミンEが血液の循環を促す。グレープフルーツには抗酸化作用もある。

 

グリーンジュース風スムージー

■軽い飲み口で飲みやすい グリーンジュース風スムージー

 レタス……1枚 パセリ……1枝(5g) 小松菜……2枚 パプリカ……1/4個 黒ゴマ……小さじ1 水……180ml

 葉物野菜を中心に作るサラッとした口当たりのよいスムージー。小松菜はクセがなくて使いやすいうえに、βカロテンなどフィトケミカルなどの多さは野菜の中でもトップクラス。ゴマに多いビタミンEは、抗酸化作用を持ち、血行を促す。

 

赤いフルーツスムージー

■抗酸化成分たっぷり 赤いフルーツスムージー

 イチゴ……中3個 リンゴ……1/4個 スイカ……50g オレンジ……1個

 赤いフルーツで作るスムージー。赤い色素成分の抗酸化パワーがぎっしり。ビタミンCもたっぷり含まれているので免疫力もアップ、疲労回復効果が期待できる。スイカに含まれるシトルリンには、血流を促し、代謝を高める働きがある。

宮澤陽夫さん
 東北大学 未来科学技術共同研究センター教授。日本栄養・食糧学会会長、アジア栄養学会連合(FANS)会長などを歴任。長年にわたり、抗酸化研究に取り組み「Global Phytonutrient Society(国際植物性機能成分学会)」を発足し、会長に就任。2015年に「紫綬褒章」を受章。

(ライター 高橋晴美、写真 鈴木正美、スタイリング タカハシユキ)

[日経ヘルス 2017年5月号の記事を再構成]

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