従来、コストも時間もかかって不便だった海外送金でも革新的なフィンテックサービスが登場した。「トランスファーワイズ」(トランスファーワイズ・ジャパン)は利用者同士のマッチングによって海外送金を「国内送金」に置き換える。

銀行の海外送金は後から中継銀行の手数料が判明することもあるが、このサービスならコストは明瞭

例えば英国から日本に送る人と、日本から英国に送る人の送金を「交換」するのだ。実際のお金の流れは「日本→日本」「英国→英国」になるため、為替手数料がなくなる。総コストは国によっても異なるが、通常の何分の1にもなるという。

個人情報を入力せずに、収支も投資も自動アドバイス

「資産の窓口」

「資産の窓口」は年齢や年収、毎月の収支、家などの資産状況を入力すると、家計の分析や投資商品の提案を自動で行ってくれる。2017年4月時点では、β版として公開されている。利用料金は無料で、メールアドレスのみで登録可能。毎月の貯蓄があまりできていない場合は主に保険の見直しや節約などの情報を提示し、十分黒字になっている人には適切な分散投資の比率を提案する。分散投資は比率だけでなく、具体的な商品名を複数提案。今後はその商品を買える証券会社などに、簡単にアクセスできる仕組みを追加していくという。

今借り換えるといくら得? 利用者の属性も考慮し判定

いくら得ができるのかを誰でも簡単に判定できる

「モゲチェック」は住宅ローンの借り換えの効果がどれだけ見込めるのか、どの銀行が得なのかを、最新の金利データから自動判定。金利は契約者の属性でも変わるが、年収や年齢などいくつかの情報を答えればその人が借りられそうな金利で計算する。ただ、最得商品のベスト3は有料サービス利用者しか見られない。

あの子はどこで何を買っている?見守りと教育に役立つパスケース

OMAMORI

専用ケースに入れた交通系ICカードと、専用アプリを入れたスマホを子供に持たせると、いる場所と買い物履歴を親が見守れる「OMAMORI」。年内開始目標で開発中。子供側のアプリは小遣い帳として機能し、金銭教育に役立つ。

死蔵されていたコインを電子マネーに

ボーナス付きのレートで交換できることもある

海外旅行などで余った外貨のうち、硬貨は円への両替も難しく死蔵されがち。しかし羽田空港の国際線ターミナルに設置された「ポケットチェンジ」に入れれば、日本の電子マネーに交換してムダなく使い切れる。現状で米ドル、ユーロ、人民元、韓国ウォンに対応。設置空港は徐々に増える見込み。

(日経トレンディ編集部)

[日経トレンディ2017年6月号の記事を再構成]