ネットショッピング 衝動買い&後悔、やめるコツ
ネットショッピングは、24時間いつでも、どこにいても購入できます。さらにお店で買うより安いものも多く、自宅まで送ってくれるので便利ですよね。
その半面、タイムセールで必要以上に買ってしまって後悔したり、なんとなくネットサーフィンをしていて予定していなかったものを衝動買いしてしまったりして、罪悪感を覚えることも……。
中には、クリックした瞬間は満足感や達成感を得るものの、箱すら開けずに放置して、見るたびに後悔してしまったり、時間差で届くクレジットカードの請求書を見て、ぎょっとする方もいるかもしれません。
今回は、そんなあなたの後悔してしまうネットショッピングをやめるコツをお伝えします。
買うことの本当の目的って?
まず知っておいてほしいことがあります。それは、衝動買い=悪、節約=善というわけではないということ。
読者のみなさんの中には、節約している人もいますよね。同じ商品なら、少しでも安く購入したい。節約を心がけていない人も、そう思うはずです。
でも、私たちは無駄遣いや、節約して貯金額を増やすために、仕事をし、生きているわけではないのです。あなたは欲しい物を買っていい。
もちろん、節約してためたお金で、マイホームを買ったり、旅行したり、レジャーで楽しい時間を過ごしたり、美しくなるためにコスメを買ったり、勉強したり、自分磨きをしてもいい。
「必要ないものなど買っちゃダメ」「お買い得商品しか買ってはいけない」「買い物で失敗しちゃいけない」と、引き算思考しかできなくなると、だんだん視野も思考も狭まってきてしまいます。
すると、仕事も趣味も人付き合いも、「損得」や「コスパ」でしか考えられなくなってしまうことさえあります。これでは本末転倒。
本当の節約とは、単に「無駄なものを買わない」ということではありません。「あなたにとって大事な人のため、あるいはあなたが価値を感じることに使う」という目的があってこその節約なのです。
ネットショップも、私たちがより充実した幸せな時間を過ごすためにあります。あなたがやりたいことや大切にしたいことを実現するための手段にすぎないのです。だから、ネットショップを活用するか翻弄されるかは、あなた次第です。
そうはいっても、「じゃあどうしたらいいの?」「理屈は分かったけれど、衝動買いせずに済む方法を知りたい」という方もいらっしゃるでしょう。 3つの具体的なアクションをお伝えしましょう。
1.買ったものをリストアップしてみる
まずは、あなたとネットショッピングとの付き合い方を棚卸ししてみましょう。具体的には、ここ半年の間にネットショップで買ったものすべてをリストアップしてみます。
ポイントは、一つ残らず紙に書き出してみること。
・化粧品、美容グッズ
・水やお菓子などの食べ物
・家具や家電
・洋服や靴
・本や雑誌
・飛行機のチケットやツアー旅行代
など、すべて書き出してみましょう。
2.ベスト3とワースト3を決める
ここ半年の間にネットショップで買ったものの中で、「買ってよかったもの(ベスト3)」と「買って失敗したなと後悔しているもの(ワースト3)」を決めます。さらに、それぞれ買い物をしたときの状況を思い出してみます。
そうすることで、あなたとネットショッピングの今までの関係が見えてくるのです。
3.「どんなもの」を「いつどこで」買うかを考えよう
2までを参考にして、「どんなもの」を「いつどこで」買うかという今後の方針を決めます。ポイントは、「いかに衝動買いを減らすか」だけでなく、「あなたにとって価値あることに、いかにお金を使えるか」も考えてみること。
例えば、
・イライラしている、疲れている
・仕事で締め切りに追われている
・人とケンカした、言い争った直後
・空腹時、深夜
・期間限定でお得、数量限定で入手困難
・SNSで話題になっている
といった憂さ晴らしや現実逃避したくなるときは、ネットショッピングを避けたほうが衝動買いが減るでしょう。
さらに、
・いい映画をみたり友人と食事したりして精神的に充足しているとき
・家族や大切な人との絆が深まると感じた
・自分の夢や目標、理想のライフスタイルの実現に近づく
・午前中
・セールではなく定価でも買いたい
・送料を負担してでも買いたい
といったときは買う、という方針も効果的です。
ネットショッピングもしっかりラインを引いて適切な距離感で利用すれば、私たちの日常を便利で豊かにする味方になってくれます。ぜひ、あなたにとって最適な距離感を見つけてみてください。
メンタルコーチ・問題解決の専門家。国家公務員試験を首席合格。裁判所書記官として、年間2000件の裁判記録を扱う中で問題解決のある法則を発見し、独立。教育団体、女性団体、外国人リーダー向けに、講演・研修を実施。無職だった夫をベストセラー作家にした手法が注目され、女性経営者など2300人以上の問題解決に携わる。著書に夫婦初共著となる「ダラダラ気分を一瞬で変える 小さな習慣」(サンクチュアリ出版)。
[nikkei WOMAN Online 2017年4月18日付記事を再構成]
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