「肌の老化」8割は太陽光が原因 日焼け止め習慣を

日経Gooday

UVBはシミの発生に影響する(写真提供:川島眞教授)

UVBが表皮細胞に当たると、細胞を守るために幹細胞因子のSCFやエンドセリンが放出されて、色素細胞のメラノサイトを活性化して、シミのもとになるメラニンの生成を促すのです。

また、UVBは、皮膚がんの発生にも関連しています。表皮の最も下層にある基底層では、日々、細胞分裂によって新しい皮膚細胞が作られていますが、UVBによって細胞のDNAが損傷され、その修復が何らかの原因でうまくいかなくなると、がん細胞が生まれ、やがて皮膚がんとなることもあります。

一方、UVAによるダメージは、シワを作る原因になります。UVAが届く真皮には、皮膚のハリや弾力を保つ膠原線維(こうげんせんい/主成分はコラーゲン)と弾性線維(エラスチン)が張り巡らされていますが、UVAによるダメージが蓄積すると、その構造が損なわれることで、シワができます。

近年ではさらに、近赤外線が皮膚の土台となっている皮下組織にダメージを与えることで、たるみが生じることが指摘されています。

このように、従来の「紫外線対策」という言葉だけではカバーしきれなくなってきており、「光老化対策」として啓発に取り組んでいるところです。

冬でも曇りでも、「日焼け止め」の習慣を

――光老化にはどのような対策が有効ですか?

紫外線の照射量は、年間では真夏の7~8月がピークですが、4~5月にかけて急速に上がってきます。ゴールデンウイークの時期は、ピーク時期とほぼ同じだと考えた方がいいでしょう。また、1日の中では、正午前から上がってきて、午後2時頃がピークになります。ゴールデンウイーク中やそれ以降、夏にかけて、アウトドアでレジャーやスポーツをする人や、日中に屋外を歩き回る機会が多い人は、光老化対策が不可欠です。

とはいえ、紫外線が強い時期や時間帯だけ対策をすればいいというものではありません。冬や曇りの日でも、線量は少ないものの、太陽光線は常に降り注いでいます。無防備に屋外にいれば、影響はあるものです。また、波長の長いUVAや近赤外線は通常の窓ガラスを透過するので、室内でも注意が必要です。

このことを念頭において、理想的にはすべての人が日常的に、サンスクリーン剤(日焼け止め)を使ってほしいと思います。

女性の場合は室内にいても、日焼け止め効果のある化粧品を使うといいでしょう。眼やその周辺の皮膚を保護し、シワやたるみを予防するためには、紫外線や近赤外線カットのレンズのメガネやサングラスが有効です。

ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント
注目記事
次のページ
日焼け止めは「SPF30」「PA++」を
ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント