投信運用、低コスト・低リスクはインデックス型を選べアクティブ型は10年の運用成績指標に

2017/4/29

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投資信託を選ぶ際に知っておきたいのは運用手法の違いです。大きく分けて「アクティブ型」と「インデックス型」の2種類があります。

アクティブ投信はプロの運用者であるファンドマネジャーが経営者らと話したり、財務内容や事業の方向性を分析したりして独自の視点で銘柄を選び、運用します。日経平均株価、東証株価指数(TOPIX)などのベンチマーク(指標)より高いリターンを目指しますが、うまくいかなければ市場平均以上に損失が膨らむ可能性があります。

指数に連動

一方、インデックス投信は指数に連動した値動きを目指します。例えば日経平均株価をベンチマークにする日興アセットマネジメントの「インデックスファンド225」は、主に日経平均株価が採用する225銘柄を組み入れて運用します。アクティブ型ほど銘柄選別に手間をかけない投信だといえます。

個人向けのインデックス投信は1976年、米国に登場しました。運用コストを重視する投資家が増え、バンガードやブラックロックなど米運用会社の低コストなインデックス投信に多額の資金が流入しています。日本でも日本株投信に占めるインデックス型の比率が高まっています。

インデックス投信の人気が高まった理由のひとつに、「アクティブ型は長期ではインデックス型に勝てない」という通説があります。実際はどうなのでしょうか。

投信評価を手掛けるモーニングスターによると、国内の大型株で運用するアクティブ投信とTOPIX連動型のインデックス投信の運用成績を比べたところ、過去10年間のアクティブ投信の勝率は平均45%。つまり半分以上のアクティブ投信がTOPIX連動型に負けたことになります。

ただし、相場環境によって勝率は大きく変わります。リーマン危機で株価が急落した2008年の勝率はわずか18%。運用者が相場の転換点を読みきれず、損失を拡大したアクティブ投信が目立ったようです。一方、09年や13年は高い勝率に。アクティブ投信は株価が割安な水準にある銘柄を発掘して運用する傾向にあるため、相場上昇局面では市場平均を上回る成績を上げることが多いといわれます。

コストも影響

投信の運用成績にはコストも大きく影響します。信託報酬などの運用コストは日本株のアクティブ投信の場合、年1~2%前後と、インデックス投信(0.2~0.9%前後)より高めです。銘柄選別に手間をかける分、コストがかかり、運用成績を押し下げる要因になるのです。

もちろん、アクティブ投信は運用者の腕で成績に差が出るため、十把ひとからげに良しあしは判断できません。アクティブ投信を選ぶ場合は、過去10年ぐらいの運用成績を同種の投信やベンチマークと比較するといいでしょう。

「大型の成長株を狙うならコスト面でインデックス投信が優位だが、中小型株は情報が株価に織り込まれていない場合も多く、プロの目利きによるアクティブ運用が向いている」(ファイナンシャルプランナーの神戸孝氏)という声もあります。自分の投資目的やリスク許容度に合った投信を選ぶことが大切です。

[日本経済新聞朝刊2017年4月22日付]