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市場が見過ごす「資産株」 億万長者はこう見抜く ピーター・リンチに学ぶテンバガー投資(3)

日経マネー

2017/6/5

日経マネー

「テンバガー(10倍株)」という言葉を世に広めた伝説的ファンドマネジャーのピーター・リンチ。彼は、株には6つのタイプがあるとし、タイプ別の投資法を解説した(「狙えテンバガー 伝説的ファンドマネジャーの投資法」)。彼が著書で解説したテンバガー投資の要諦を、3回に分けて分析する。3回目は「資産株」を取り上げる(株価や指標などの数値は、特記以外は2017年4月11日時点のもの)。

◇  ◇  ◇

「ウォール街の連中が見過ごしていて、あなたは知っているというような何らかの資産を持っている会社の株を、資産株と言う」

ピーター・リンチは著書でこう述べ、土地や森林、石油、貴金属などを所有する会社の場合、資産の価値のほんの一部しか帳簿に出ていないこともあると指摘する。こうした含み資産の価値が見直されれば、それに伴って株価も大幅に上昇し、大きな利益を得られる。これが資産株投資の狙いだ。

資産株投資を数多く手掛けてきたのが、約3億円の資産を築いた専業投資家のかぶ1000さん(ハンドルネーム)。ツイッターのフォロワーは、2017年4月11日時点で約3万7000人に上る。

かぶ1000さんは、下の図にあるように、現金などの流動資産から総負債を引いた「正味流動資産」と、株価水準を比較して、割安な銘柄を購入する「ネットネット株」という手法を得意とする。

割安銘柄の発掘法

「正味流動資産の中身が大切」と話し、現在は簿価で表示された保有不動産などの時価を試算し、純資産の“実額”を求めることで、投資法を進化させようとしている。

例えば2016年12月に買った化学品商社の昭栄薬品(JQ・3537)。同社は花王(東1・4452)の株を保有し、その時価評価額は自社の時価総額を大きく上回る。株高が進めば、花王株の時価評価額が膨らみ、株価を押し上げると読んで投資した。

(日経マネー 中野目純一)

[日経マネー2017年6月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年7月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP出版センター
価格 : 473円 (税込み)


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