給与を増やさないベンチャー社長 その「論理」とは?20代から考える出世戦略(6)

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ベンチャー企業で活躍して、自分もやがては起業家として成功する。そういう出世ルートも身近になってきました。そのためにまずは一度ベンチャーで働いてみる、という選択を取る人もいます。しかしいわゆる「普通の会社」をイメージしていると、常識の違いに驚くことも多いようです。ただしそれは、すべての経営者が持っている「資本の論理」を理解するきっかけにもなります。

ケース:「君みたいな人に来てほしいんだ!」と言われたのに

「取引先の同年代の人に誘われて、異業種交流会に行ってみたのが前職にうつったきっかけです。20人くらいの集まりで、特に熱く語っていたベンチャー企業の社長だというFさんに魅了されたんです」

人事制度改革を進めるとき、優秀な従業員にインタビューをすることがあります。その中に、転職してきて半年しかたっていないにも関わらず優秀な成績を収めている人がいました。そんな優秀な彼が、なぜ前職をやめてきたのか聞いてみたところ、昔話として教えてくれました。

「当時の僕は中堅企業の営業5年目で、社長賞も何度もとっていて自信もありました。ただ、その会社だと40才でせいぜい年収800万円にまでたどりつけたら御の字だなぁということも見え始めていました。だから大企業への転職を考えていたんですが、Fさんに知り合って、ベンチャーという手もあるのかと気づいたんです。で、今の会社では結果を出せているけれど、もっと活躍できる場が欲しい、という話をしたら、Fさんに両手で握りしめられながら『うちは今、先進技術で商品開発をしているところだから、積極的に営業開拓できる人を探していたんだ。君みたいな人に、ぜひジョインしてほしいと思ってるんだよ!』って、それから2時間くらい熱く語られました。返事は少し待ってくださいって言ったものの、内心、その時点で転職はもう決めていたんだと思います」

それぞれのニーズが合っているのなら、問題はなさそうですよね。でもなぜその会社を2年で辞めることに? 働き方が合わなかったとか?

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