「教育費で家計破綻」 予防のカギは小学生時代にあり

2017/4/27
教育費への取り組みは大学までの長期戦と考えたい (写真:PIXTA)
教育費への取り組みは大学までの長期戦と考えたい (写真:PIXTA)

新年度が始まり、小学生のお子さんがいるご家庭では塾に通わせようかとか、新しく習い事をさせようかとか、あれこれ検討中というお宅が少なくないでしょう。でも子供のためにという気持ちが先行するあまり、プランを立てずにお金をかけていると将来、家計破綻に陥るおそれがなきにしもあらず……です。

中学受験にはトータルで平均250万円かかる

教育費が多くかかるのは大学時代。それを目指して子供が小さいときから資金づくりをスタートするというのが、教育資金プランの基本的な考え方です。小学生の頃は公立に通っていれば教育費の負担は比較的軽く、お金のため時でもあります。

ところが「ここ数年気になっているのは、都市部を中心に小学生のときから教育費を過度にかけるお宅があること」。こう指摘するのは、親子で一緒にお金と仕事を考える「キッズ・マネー・ステーション」を主宰し、小学生の教育費事情に詳しいファイナンシャルプランナーの八木陽子さん(イー・カンパニー代表)。教育費をかける理由は中学受験です。

文部科学省の「学校基本調査」(2015年度)によると、私立中学への進学率は全国で7%ですが、東京都では23.9%。4人に1人ぐらいとかなり高い割合を占めています。「23区内の地域によっては7~8割が私立中学に進学するところもあります」(八木さん)。そこまでいくと親心としては、子供に受験させないという選択が難しくなるようです。

受験につきものなのが進学塾です。塾の費用の目安(週2回通う基本コースの場合)は表1のとおり。中学受験の場合、一般的に小学校4年生から塾に通い始めるといいます。「4年生で月2万~3万円程度からスタートしますが、学年が進むにつれて週2回では済まずに費用はアップし、6年生では年間100万円程度かかります。4年生から6年生までの3年間をトータルすると、教材費や集中講座などの費用も含めて平均250万円程度は見積もっておく必要があります」。ずっしりまとまった金額だという印象です。しかも最近では小学校3年生から受験準備を始める傾向も高まっているとのこと。今後、親の費用負担はさらに重くなりそうです。

イー・カンパニー調べ(2016年10月現在)

習い事の費用にも注意

これだけかかると、中学受験で資金的に力尽きてしまうお宅もあると八木さんは続けます。受験に失敗して公立の中学に進学すると、次は高校受験が控えていますが、「その準備に通う塾の費用が負担できなくなってしまうご家庭も見受けられます」。さらにその先には大学受験が控えています。近年、大学の学費についておよそ2人に1人が奨学金を借りているといわれます。返済の必要がない「給付型」の奨学金以外はいわば借金。最も費用がかかる大学の資金を親がある程度準備しておかないと、子供は重い奨学金の返済を抱えて社会に出ることになります。

塾に加えて習い事にかかる費用も軽視できません。小学生に人気のある習い事の費用をまとめたのが表2です。「いくつも習い事をさせているお宅もありますが、一つ一つは払えない金額ではなくても、積み重なると大きな負担になります」

イー・カンパニー調べ(2016年10月現在)
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