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リーダーのマネジメント論

「人事で愛情は邪魔、判断はスパッと」森川亮氏 C Channel代表取締役の森川亮氏(下)

2017/5/2

「メンバーが事業に対する愛情を持つことは大事ですが、人事面での愛情というか同情はむしろ邪魔です。会社経営においてダメな事業が出てきたときに、欧米の会社だとすぐ止めるのに、日本の会社だと『あいつが頑張ってるから助けてやろう』とか『中止すると誰それが可哀想』とどんどん無駄が膨らんで、組織全体が腐っていくことが多い。右肩上がりの時代はそれでも良かった。でも今のように、ずば抜けて良くない限り事業として生き残れないという厳しい時代には、どこかでスパッと判断しないといけない」

■リーダーは「刺さる言葉」を持て

――森川さんご自身がリーダーとして大切にしていることは何ですか。

「これまで私もいろいろな上司に出会ってきました。でも振り返って、リーダーとして成功している人が、必ずしも『ぐいぐい引っ張る』という意味でのリーダーシップがあるかといえばそうでもない。それよりリーダーにとって大切なのは、人の心に刺さる言葉を持てるかどうかだと思います。例えば社員が1万人いたら1万人の心に刺さる言葉をもっていなければ、多分それだけ大勢の人を引っ張っていくことはできない。もちろん部下を通して間接的に伝えるというのもあるでしょうが、急激に変化しなくてはならない時代は、やっぱり直接メッセージが届かないと変わっていかない」

「そのために必要なのは、まずは相手の気持ちを理解しようと努める姿勢でしょう。『やりがい』という言葉ひとつとっても、人によって意味するものが違うので、相手にとってのやりがいを理解しなければ、『やりがいを与える』といっても口先だけになってしまいます。社員が増えると、一人ひとりと密にコミュニケーションを取るのは難しくなりますが、だからこそ、わかりやすい言葉で、大事なことはできるだけ一つに絞って、シンプルに伝えるというのを意識しています」

森川亮
1967年神奈川県生まれ。筑波大学卒業後、日本テレビ放送網に入社。仕事の傍ら青山学院大学大学院にてMBAを取得。ソニーを経てハンゲームジャパン(現LINE)入社し、2007年、同社社長に就任。15年に退任後、C Channelを設立。

(石臥薫子)

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