マウスレスで作業が劇的に早まる パソコン時短術8選
仕事の時短には、パソコンの作業を効率化するのが近道だ。「ちょっとしたワザを身に付けるだけで、日常業務を劇的に早く終わらせられる」。こう力説するのは、多忙な身ながら18時には必ず帰宅する"時短の達人"岡田充弘氏。仕事のスキルアップには相応な時間と努力が必要だが、パソコンのワザなら、短期間で効果を実感できるというわけだ。
なかでも時短に効くのは、マウスを使わずにパソコンを操作するショートカットの習得。キーボードから手を離さずに作業ができると、持ち替える時間のロスがないばかりか、仕事の集中力が途切れない利点もある。
時短に有効な方法の1つが、パソコン内のファイルを素早く見つけること。目的のファイルを探し回るのは時間の無駄だ。保存するフォルダーの構成やファイルの命名方法を工夫して、ファイル名の冒頭に番号とカテゴリー名を入れるなどすると、探し物に費やす時間とストレスから解放される。さらにショートカットの併用により、最速で目的のファイルにたどり着ける。
技1:12分短縮 フォルダー名は番号で整列
仕事のファイルは、一定のルールでフォルダー分けすれば、探す時間を減らせる。まずフォルダーの階層は、情報のレベル感でそろえる。下の図では階層1~3を会社名、部門名、伝票などでまとめた。また、時系列や重要度順に並べると直感的に見分けられるため、フォルダー名に番号を付ける。分類しにくい参照用ファイルはリファレンス(Ref)フォルダーに保存する。
(1)フォルダーの階層はレベル感(具体度)をそろえる
(2)フォルダー間で漏れやダブりがない状態にする
(3)並び順には、時系列、重要度などの意味を持たせる
技2:12分短縮 ファイル名は4情報で構成
相手に誤って古いファイルを送ってしまった──。そんな失敗を避けるには、ファイル名にもルールが必要だ。岡田氏が勧めるのは、名前に「項番号.カテゴリー」「固有名詞」「日付」「バージョンナンバー」という4つの情報を盛り込むこと。ファイルが規則的に並び、新旧のダブりもなくせるという。なお、同名のファイルを別フォルダーにコピーするのは混乱のもとなのでご法度だ。
技3:9分短縮 大量のファイルのなかから瞬時に発見
フォルダーに大量のファイルがあると、目的のものを見つけにくい。そこで、ファイルの最初に付けた項番号が役立つ。数字キーを押すと瞬時に選択されるのだ。ファイル名が英語や日本語でもこの方法は使える。
技4:11分短縮 ファイルはスタートメニューに
[注1]
毎日使うファイルを手っ取り早く開くには、スタートメニューを活用したい。下画面のように設定すれば、ウインドーズキーと矢印キーを使ってマウスレスで起動できる。ファイルをデスクトップ上に保存する人は多いが、「増えると収拾がつかないため勧めない」(岡田氏)。
[注1]ウインドーズ8以降では使用できない
技5:13分短縮 複数のファイル名を連番で一気に変更
デジカメ写真のファイル名は、DSCやIMGで始まる連番が多い。そのままパソコンに保存すると、後で必要なものを探すときに手掛かりがないため苦労する。撮影日とイベント名などを組み合わせた連番のファイル名に変更しておくと、探す時間を短縮できる。リネーム作業は下の3ステップであっという間に完了する。
(1)~(3)の順に操作すると、マウスを使わずに複数のファイルを連番でリネームできる。「Shift」を押したまま矢印キーで上方向にファイルを選択してから、最初のファイル名だけを変える
技6:7分短縮 ファイル管理ツールを瞬間起動
ウインドーズには、パソコン内のファイルを管理するためのツール(エクスプローラー)がある。ウインドーズキーを押しながら「E」(Explorerの頭文字)キーを押すと起動。「Tab」や矢印キーで検索する場所を選び、画面右上のボックスに文字列を入力すると、その文字を含むファイルを全文検索で見つけ出せる。
技7:1分短縮 「お気に入り」の追加と表示
インターネットエクスプローラーで「お気に入り」の追加や表示をする際も、ショートカットキーを使って時短ができる。他のブラウザーでも、「Ctrl」を押しながら「D」キーを押すと、サイトのブックマークが可能だ。
技8:10分短縮 ファイル名検索なら無料ソフト「Everything」
岡田氏が薦めるファイル名検索ツールが、無料ソフト「Everything」(作者:David Carpenter氏)だ[注2]。全文検索はできないが、インクリメンタルサーチに対応し、ファイル名の入力途中から検索結果の一覧が表示される。そのため、1秒もかからずに目的のものを見つけ出せる。
[注2]ウインドーズ用オンラインソフトのダウンロードサイト「窓の杜」(http://forest.watch.impress.co.jp/)などから入手して使える
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2017年4月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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