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海外・国内の旅行のほか、温泉や自然の多い場所でゆっくり過ごすなど、できれば自宅から100km以上離れた場所へ出かけて、非日常に身を置けるといいでしょう。経済的、物理的に難しい場合にも、普段ではなかなかできないことをしてみる。例えば、音楽や陶芸など新しい趣味にチャレンジしてみる、ボランティアに参加してみる、毎日のように飲酒の習慣のある人は、「連休中は飲まない」と決めて、その分、家族とちょっとぜいたくな食事を楽しむなど、いろいろと工夫してみてください。友人と会うのなら、職場の人ではなく、以前に一緒に働いていた仲間や学生時代の友人など、久しぶりに話したいと思える人のほうがいいですね。

連休明けは早起きで睡眠リズムをリセット

「日ごろの疲れがたまっているから、できればゴロ寝で過ごしたい」という人も少なくないでしょう。連休の前半はそうしたとしても、後半は出かけるなど、メリハリのある過ごし方ができるといいでしょう。睡眠リズムの乱れは、心身の不調につながります。連休中は朝寝坊や夜更かしをすることがあっても、最終日には少し早めに就寝して、翌朝は早く起きる。そして、朝日を浴びて体内時計をリセットして、睡眠のリズムを戻しましょう。

長期休暇を楽しむ欧米のビジネスパーソンと話していると、仕事のやり方がとてもシンプルだと感じます。その1つに、「Quick and Dirty」[注1]の考え方があります。簡単にいえば「スピード重視で、違っていたら修正して改善していけばいい」ということ。日本企業の場合は修正することを良しとしない傾向があり、慣習や手順といったルールに沿って進めようとするあまり、仕事が複雑化して、時間的な余裕もなくなっているのではないでしょうか。こうした日ごろの仕事のやり方をシンプルに変えて効率化することも、休みを長く取るうえで必要なことでしょう。

[注1]シンプルに要領よくの意味。仕事においては良い意味で使われることもある。

連休明けの会議は避けよう

欧米の発想に見習いたいことがもう1つあります。それは、連休明けの月曜日の午前中には会議をしないこと。私がかつて日本企業に勤務していた当時は、毎週月曜日には早朝会議がありました。ところが、その後勤めた米国の企業では、月曜日の午前中の会議は禁止されていました。「ブルーマンデー」という言葉を聞いたことのある人も多いと思いますが、彼らに言わせれば「休み明けの月曜日の朝は皆、気分が憂うつなのに、どうして会議なんかするんだ?」ということなのです。

早朝会議の習慣のある職場でいきなり変えることは難しいかもしれませんが、せめてゴールデンウイークなどの連休明けの午前中には、会議をしないようにできるといいと思います。そうすれば、休み明けの憂鬱な気分を軽減することができるでしょう。

連休明け初日の午前中には会議はしないほうがいい(c)rawpixel -123rf

【まとめ】

・ゴールデンウイークはなるべく長く休む。とくに管理職は率先して長期休暇を取るよう心がける。

・ゴールデンウイークは「リトリート」を実行できる貴重な機会。非日常を味わえる場所へ出かけて、心身を養生するのが望ましい。

・連休最終日から休み明けは、早寝早起きで睡眠のリズムを整える。

・連休明けの初日は午前中の会議は避ける。

渡部卓
 帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表、産業カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ。1979年早稲田大学卒業。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得。複数の企業勤務を経て、2003年会社設立。職場のメンタルヘルス対策、ワークライフコーチングの第一人者として活動する。著書に「折れない心をつくる シンプルな習慣」(日本経済新聞社)など。

(ライター 田村 知子)

[日経Gooday 2016年4月26日付記事を再構成]

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