スティックで「ちょいがけ」 激変、奈津子のおそうじ
奈津子の家電選び後輩目線
4月に入り、新生活をスタートした人も多いことと思います。家電の買い替えで特に悩ませるのが「掃除機選び」ではないでしょうか。高級ラインからお買い得な価格帯のものまで山のような種類があるため、自分の中での基準をより明確にして購入に挑む必要があります。
「忙しくてなかなか掃除をする時間がとれない」という人にオススメなのが、今回、紹介するシャープの「RACTIVE Air(ラクティブエア) EC-A1R」(実勢価格4万1070円/税込み)です。2016年12月に発売され、ズバ抜けた「軽さ」と「使い勝手」が話題になりました。
どことなく戦隊モノにでてくる武器アイテムみたいな見た目ですが、この掃除機が私の生活習慣を変えてしまったのです。そのすごさを詳しく説明していきますね!
新素材を採用することでズバ抜けた軽さを実現
家中を毎日のようにかなりの時間をかけて掃除するという人以外は、コード付きのキャニスター型より、コードレス掃除機の方が圧倒的に便利です。ホコリやゴミが床に落ちていてもすぐに掃除できますし、いちいちプラグをコンセントに挿す必要がないため、1階や2階などのフロアをまたぐ場合や、階段掃除なども使いやすい。ただしモデルによって重さはさまざまで、収納や充電方法も課題の一つでした。
このラクティブエアの特筆すべき点は、業界では初めてボディーに飛行機の機体やロケットなどに使われている「ドライカーボン」を採用したところです。
これにより、本体だけなら約1.1kg、バッテリーやパイプを含んでも約1.5kgという超軽量を実現しました。一般的なコードレススティック掃除機の平均重量よりも、約1キロも軽くすることに成功したのです。
シャープの調べによると、部屋にあるホコリのうち約50%は床側に蓄積しているものの、あと半分のホコリはエアコンやテレビなど部屋の上側に積もっていることが判明したのだとか。
このラクティブエアの場合、持ち手部分の構造を工夫したことと、前述のように超軽量化によって、床だけでなく壁やエアコンの上部など、上の方の掃除にも使い勝手がよくなっています。
それなのに吸引力も、一般的なコードレス掃除機に負けないぐらい強力。発表会ではボウリングの玉を持ち上げるパフォーマンスも行われました。
今までの課題であった「収納方法」と「充電方法」についても、新たな解決策を提案しています。
収納に関しては「立てかけ」スタイルができる「ちょいかけフック」を採用しています。
充電台はセパレート式を採用しており、本体からバッテリーを取り外して急速充電器で充電します。そのため、収納場所の近くにコンセントがなくても大丈夫です。
実物のサイズや動きは動画で確認してください。
軽さ&使い勝手を重視すると良いワケ
実際に私も約5カ月間愛用して、生活に大きな変化がありました。それは掃除機の「ちょいがけ」をする新しい習慣がついたことです。
勇気を持って告白しますと、今まで掃除機をかける頻度は月1回ぐらい(プラス気がついたときにコロコロローラー)の頻度でした(きゃ~恥ずかしいっ!)。ですが、自分でもビックリ、現在では1回に3分ほどのちょいかけを2~3日に1回は必ずするようになり、部屋のフローリングやカーペットの清潔度合いがぐっと上がったんです。
かけているときは、走行をサポートする「自走アシスト機能」のおかげで、まるで自分の手の延長線上に吸引ヘッドがあるかのようにスイスイと気持ちよくかけられるため、かけ心地は抜群です。
週末にはこんなふうにまとめてエアコンの上や冷蔵庫の横、キーボードの上などをノズルを変えてまとめがけするようになりました。
我が家では壁に立てかけて収納するようにしています。
そぎ落とされているからからこその短所も
ただ長く使っていく中で、いくつかの短所も感じました。
まずはバッテリーの持ちです。連続運転時間が「標準モード」だと約30分、「強モード」で約8分しかありません。最初のころはついつい強モードで使いすぎてしまい、3回に1回ぐらいのペースで充電していて非効率的でした。
でも、「ここぞ」というスペース以外は標準モードでも十分。標準モードで頻繁に"ちょいがけ"をするようになってから手間は減りました。ただ部屋数が多くて広い家に住んでいる方だと、メインの掃除機にするには少しパワー不足かもしれません。
細かいことですが、ほかにも気になる点がありました。手元の2つボタンのうち、手前の「切」スイッチは問題ないのですが、奥側にある「強/標準モード」を切り替えるためのボタンがへこんでいるためか、なぜだか少し押しにくいのです。
ダストカップを簡単に水洗いできる点も魅力なのですが、着脱に若干のコツが必要になります。また、私のようなロングヘアの場合、モーター周りに髪の毛が「割りばしにからまる綿アメ」ように巻き付いてしまいます。
これもゴミ捨てを頻繁に行えば解消される問題ですが、サボるとけっこう面倒なことになるので、毛髪量が多い方、ペットの毛が大量に落ちている部屋では特に注意が必要です。
多彩なノズルや予備バッテリーの付いた限定モデルも
2017年4月5日には、限定2000台でプレミアムパッケージモデル「EC-A1RX」が発表されました。4月20日発売で、実勢価格は8万870円(税込み)です。
同製品には新開発のノズルや、着脱式の大容量バッテリーが2個付属しており、さらに「ふとん掃除パワーヘッド」が同梱(どうこん)されています。現行モデルの実勢価格が4万円強なため価格の開きは大きくなっていますが、ツールが充実している点は魅力です。
本体色が品の良いゴールド調なのも気になるところ。通常モデルの基本カラーはピンク系とイエロー系の2色。個人的にはこのインテリアにマッチさせやすいプレミアムモデルのゴールドを基本色としてぜひ入れておいてほしかったですね(笑)。
余談ですが、ここまで私の生活習慣を変えてくれた家電は、アイロンがけを毎日するようになったパナソニックの「衣類スチーマー」以来初めて。家電ってその人の生活を変える力を秘めているんですよね。
メインの掃除機としてはもちろん「サブの掃除機」としてもかなり使えるので、先輩! この春の合言葉は「きれいなお部屋でクリアな思考」。清潔な室内をキープして仕事をサクサクこなしちゃいましょう!
女優・タレント。家電製品総合アドバイザー ゴールドグレード(AV情報家電)。元SDN48。特技は茶道、日舞、家電。FM東京「Skyrocket Company」の「家電で快適! 生活向上委員会」コーナー(毎週火曜午後6時ごろ~)にレギュラー出演中。インスタグラムのアカウント名は「natsuko_kaden」
(編集協力 安蔵靖志)
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