人気高まるシニアの婚活 人生終盤のパートナー探し終活見聞録(2)

三世代同居の減少や熟年離婚増加が要因

シニア婚活の増加には様々な要因がある。ひとつは親、子、孫の三世代同居の減少だ。65歳以上の人がいる世帯をみると、1980年には世帯全体の半分を占めていた三世代同居はその後減少、2015年には12.2%と8世帯に1世帯程度に減った。代わって増えたのが、夫婦のみの世帯と単独世帯だ。現在は世帯全体でみると夫婦のみが31.5%と最も多い。

(注)対象は65歳以上の人がいる世帯 厚生労働省「国民生活基礎調査」

三世代同居なら、配偶者を亡くしても家の中には子や孫がいるので一人にはならない。夫婦のみなどは途端に一人になってしまうため、孤独を感じやすい。以前は年をとってからの再婚に対して、同居家族などが「世間体が悪い」などと眉をひそめたが、世間体の悪さや近所の目などを感じる人もいなくなったわけだ。

一方で熟年世代の離婚は1990年代以降増加した。90年には夫婦合わせて4000件台だった60歳以上の離婚数は、2010年には2万件を超えた。さらに男性に顕著なのは、ずっと一人だった中高年シングルの増加ぶり。50歳時点で一度も結婚したことがない人の割合は、男性では20%を超え、5人に1人を数える。生涯独身を貫く人もいるかもしれないが、生活環境の変化などを機に婚活市場に参入する男性もいる。一般に男性の方が周囲との接点を築くことが苦手で孤独感を感じやすいとされている。65歳以上の単独世帯では毎日会話をする人は2人に1人という調査結果もある。その男性も今や平均寿命が80歳を超えた。長い老後を考えた場合、改めて伴侶がほしいと考える人も少なくないだろう。

厚生労働省「人口動態統計」
国立社会保障・人口問題研究所「生活と支え合いに関する調査」

婚活中のシニアはどんな相手を求めているのだろうか。一般にいわれるのが、男性は、女性に料理など家事や身の回りの世話を求め、女性は、男性と一緒になることで経済的な安定を得たいということ。

会員数4000人の茜会では「ベースにあるのは健康だが、男性は若さや、金銭感覚などものの考え方も重視する。身の回りのことをしてほしいとか、料理が得意な人がよいといった希望もある。一方の女性は『人柄』が多いが、経済的な基盤がしっかりしている人を求める声もある。現役世代なら収入はいくら、年金世代に対してもいくら以上といった具体的な金額を挙げる人もいる」という。年金世代なら国民年金より、厚生年金の方が比較的有利といえそうだ。パーティーに年金証書持参で参加し、経済的な安定をアピールする男性もいると聞いたことがある。

同居しない「通い婚」や「週末婚」も

結婚の形も様々だ。婚姻届を出して法律的に結婚する男女もいれば、入籍はせずに事実婚や同居を選ぶカップルもいる。男女別にみると男性の方が結婚を希望する人が多いようだ。ただ、「籍を入れると、新しいパートナーに財産の相続権が発生するため、子どもや親族らの反対に遭うことも少なくない」と弁護士の渥美雅子氏は話す。

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