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「肥満と強力な関係」のある11種類のがんとは?

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日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

肥満とがんの関係を分析した最新の研究で、肥満と強力な関係があるがんが、以下の11種類であることが明らかになりました。

【肥満と強力な関係があるがん】

●食道の腺がん

●男性の結腸がん

●男性の直腸がん

●胆道系のがん(胆嚢、肝外胆管、胆膵管膨大部のがん)

●膵臓(すいぞう)がん

●腎臓がん

●子宮体がん

●ホルモン補充療法歴のない、閉経女性の乳がん

●卵巣がん

●多発性骨髄腫

●胃噴門部のがん

肥満とがんに関する95件のメタ分析を検討

肥満とがんの関係についてはこれまで精力的に研究が行われてきましたが、報告されている結果はまちまちでした。

そこで、英Imperial College LondonのMaria Kyrgiou氏らは、肥満とさまざまな部位のがんの発症、またはそれらのがんによる死亡の関係について、これまでに報告されている「メタ分析」[注1]を集めて、それぞれの研究の質を評価し、肥満とがんの関係の強さを検討しました。

主要な分析は、2015年5月までに報告されていた95件のメタ分析を対象に行われました。それらの分析は、対象となった人々の肥満の程度を最初に調べて、その後長期間追跡し、がん発症やがん死亡の有無を調べるものでした。

個々の分析では、「BMI[注2]が5上昇するとがんのリスクはどのくらい変化するか」、あるいは、「ウエスト周囲長が10cm増加」「ヒップ周囲長が10cm増加」「ウエスト・ヒップ比[注3]が0.1上昇」「体重が5kg増加」「体重が1kg増加」といった単位ごとに、がんのリスクがどのように変化するかを報告していました。

対象となったがんの部位は28種類でした。

Kyrgiou氏らは、個々のメタ分析の対象者の人数や、認められた関係が偶然によって生じる確率の低さ、対象となった研究の均一性、バイアスが生じにくい研究設計かどうかなどに基づいて、報告されたデータを評価し、肥満とがんの関係を(1)「強力に示す」、(2)「強く示唆」する、(3)「示唆」するにとどまる、(4)示す根拠は「薄弱」、の4段階に分類しました。

95件のうち「強力」な関係を示していたのは12件

95件のうち、「強力」な関係を示していたのは12件(13%)の研究でした。それらは9種類のがんの発症と肥満の関係を報告していました。

このうちBMI上昇を肥満の指標としていた10件のメタ分析では、次のがんの発症リスクの上昇が示されていました。

【BMI上昇で発症リスクの上昇が示されたがん】

●食道の腺がん(BMIが5上昇当たりリスクは53%上昇)

●男性の結腸がん(同30%上昇)

●男性の直腸がん(同9%上昇)

●胆道系がん(同56%上昇)

●膵臓がん(同10%上昇)

●閉経前の女性の子宮体がん(同49%上昇)

●腎臓がん(同、男性で24%、女性では33%上昇)

●多発性骨髄腫(同、男女合わせて12%上昇、女性では11%上昇)

残りの2件の研究は、別の指標を用いて、以下のがんの発症リスクの上昇を示していました。

●ホルモン補充療法歴のない閉経女性の乳がん(成人期の体重が5kg増加当たりリスクは11%上昇)

●子宮体がん(ウエスト・ヒップ比が0.1上昇当たり21%上昇)

上記の95件の研究とは異なる方法で比較を行っていた研究(例えば、BMIが30以上と25未満を比較、25以上30未満と25未満を比較、体重が増加した集団と変化しなかった集団を比較、体重増加が最も多かった集団と最も少なかった集団を比較していた研究)では、さらに以下の5通りの関係を示しました。

●BMI高値と胆嚢(たんのう)がん/胃噴門部がん/卵巣がんの発症リスクの上昇

●BMI高値と多発性骨髄腫による死亡リスクの上昇

●体重増加と大腸がん発症リスクの上昇

以上をまとめると、冒頭の11種類のがんの発症と肥満に強力な関係があることが分かりました。著者らは、「肥満と上記以外のがんとの関係も真実である可能性はあるが、不確かな部分が残る」と述べています。

論文は、2017年2月28日付の英国「BMJ」(the British Medical Journal)誌電子版に掲載されています[注4]

[注1] メタ分析:同様の方法を用いた複数の研究の結果を統合し、統計学的な解析を行って総合的な結論を導き出すこと。
[注2] Body Mass Index(体格指数)=体重kg/ (身長m)の2乗
[注3] ウエスト・ヒップ比=ウエスト(cm)/ヒップ(cm)
[注4] Kyrgiou M, et al. BMJ 2017; 356 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j477 (Published 28 February 2017)
大西淳子
 医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

[日経Gooday 2017年3月24日付記事を再構成]

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