検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

アンジャッシュ渡部 僕を「美食家」にした達人の一言

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

旬の"食通タレント"として、ワイドショー番組のグルメリポーターや、美食に関するインタビュー、グルメ本の出版などに引っ張りだこの渡部建。相方の児嶋一哉と人気お笑いコンビのアンジャッシュとして活動するかたわら、おいしい店の情報を仕入れるため、プライベートの時間を割いて全国各地の名店を訪ねる旅を続けているそうだ。

そんなプライベートでのグルメ旅を忠実に再現するネット配信番組『渡部の歩き方 グルメ王の休日』(月額定額制動画配信サービスのHuluで配信中)が人気だ。一部はローカル局の地上波でも放送され、ネット発のコンテンツながら、15%近い視聴率を記録する回もある。"グルメの伝道師"として人気者になった彼に、美食を極めるに至った経緯を聞いた。

――どうしておいしいものを食べ歩くようになったんですか?

20代の若手のころはお金がなくて、とにかく食えなかったんです。いろいろ食べたいものや行きたい店もあったんですけど、我慢していました。それが30代になって、お金をいただけるようになった。「自分のお金で何をやろうかな」と考えたときに、1つ頭に浮かんだのが、「これまで行きたかった食の名店を巡ってみよう」ということでした。

でも最初は、銀座の有名店でお寿司を食べたりすると、すごく緊張しました。何を頼んだらいいか、値段はいくらなのか、作法も分からなかったので…。そんなとき、ある番組で、全国の寿司職人に「最も尊敬する寿司職人」を聞くアンケートというのがありました。そこで日本一に選ばれた、東京・四谷の「すし匠」の親方の中澤圭二さんにお会いしたのが、ボクが食べ歩きを始めるきっかけになりました。

中澤さんは今、ハワイに行かれていますが、当時、こう言われたんです。「緊張して食べてもおいしくないでしょ? 好きに食べていいんだよ。知らないことがあったら、何でも遠慮なく聞いていいからね」と…。そう言っていただいて、気持ちが楽になりました。「料理の前に人ありき。こんなに素晴らしい方と出会えるなら、もっといろんな店に行ってみたい」と思うようになったんです。それからボクのグルメ旅が本格的に始まりました。

40歳を過ぎると、仕事がさらに忙しくなって、なかなか休みが取れなくなってきたんですが、各地の名店を巡ることが、よい息抜きになり、今ではライフワークとして定着しています。時間が許す限り、日帰りでも、飛行機や新幹線で地方に赴きます。仕事を含めたら、もう全ての都道府県に行きましたけど、プライベートでも半分くらいは行ったんじゃないでしょうか。

――そんなプライベート旅をモチーフにしたグルメ番組『渡部の歩き方』をネットで始めましたね。いきさつと、なぜネットなのかを教えてください。

あるプロデューサーから「休日も食べ歩いているなら、そこで仕入れた情報をネットで配信するグルメ番組が作れないか」という話が来たのがきっかけでした。でも最初はお断りしました。

火曜MCをやらせていただいている情報番組『ヒルナンデス!』(日本テレビ)のグルメ情報とか、おいしいものを紹介するリポートを地上波で数々やってきましたが、地上波のグルメ番組では、大きく以下の3つが求められるんです。(1)都市圏にあって交通アクセスがよく、値段が手ごろな(=コスパがいい)店(2)演者は食べたら「おいしい!」ということが伝わる大きなリアクションをする(3)食の情報だけでなく、街ブラをして"面白い素人"とトークでからむ、です。

でもボクが今、プライベートでライフワークとしているのは、この正反対なんですよ。おいしい店であれば、旅費をかけてでも行きますし、究極の一品のためなら、金額も気にしません。"コスパの良さ"を情報のウリにする地上波では、ボクがプライベートで行く店は好まれないんじゃないかと…。

(2)と(3)についても、そういう過度な演出は、地上波でさんざんやっているので、ネットでまでやる必要はないかなと。例えば、地上波だと、せっかく店主が素材や調理法に関するこだわりを話してくれても、ボクが「長く使って」とお願いしてもせいぜい30秒くらいにまとめられたり、マルっとカットされたりするので、自分としては胸が痛いんです。演出上、静かな店内で大きな声を出さないといけないのも実はつらい…。

こう伝えたところ、プロデューサーから、今回のネット番組ではプライベートと全く同じで構わないと返事がありました。視聴者は有料で番組を見ていて、情報価値があると思えばお金を払う。旅に対する意識も高い大人層なので、新番組では、地上波になかなか出てこないような地方の高級店を紹介しても大丈夫、ということでした。「それなら、やってみようかな」と…。その代わり、以下の3カ条を必ず守る、という約束です。(1)移動距離も値段も気にしない(2)余計なテレビ的演出はしない(3)面白い素人がいてもイジらない。もし1つでも守れなかったら即打ち切りです(笑)。

――静岡、金沢、鹿児島、岡山、広島、熊本、小田原の回が配信されていますが、本当に渡部さんが行く店を決めているんですか?

はい、そうです。知り合いのお店の場合は、自分で直接出演交渉もします。出てくる店にはこれまでテレビ出演NGだった店も多いのですが、ラッキーなことに、まだHuluといっても、知らない人が多い(笑)。そこにつけこんで、「地上波ではないので、見ている人も少ないですから」と言って、ボクのプライベートを紹介する番組ということで、取材OKをもらっています。現在配信している回で、なかなかテレビに出ないお店も登場しているので、「あそこが出たなら大丈夫」ということで、最近は随分と取材が入りやすくなりました。

――でも、番組で紹介してしまったら、お店がさらに混雑してしまって、入れなくなるのでは?

そういう意見をよくいただきます。「渡部が紹介したら、予約が取りづらくなる」と…。でもそれは、"客側のエゴ"だとボクは思うんです。お店が一番喜ぶのは、お客さんがたくさん来てくれることなので、混むことは少しも悪いことじゃない。お店は困るどころか、喜んでくれますよ。

また、"地上波のエゴ"というのもあります。めちゃめちゃおいしいものを出しているのに、地上波はコスパにこだわるあまり、料金だけで「地上波では紹介できない店」とくくってしまう。結果、すごくいい店なのに、なかなか知名度が全国区にならない。そんな例が地方にはたくさんあるんです。

地上波で高視聴率 地方活性化のヒントにも

――ネット発のコンテンツですが、後に、紹介している地域のローカル局で放送したところ、こちらも視聴率が高いそうですね(金沢13.9%、鹿児島14.9%、ほか10%前後、番組平均視聴率、ビデオリサーチ調べ)。

地上波には、向かない内容だと思っていたので、正直驚いています。先日、会ったこともない日テレ(Huluは日本テレビ傘下)のお偉いさんに挨拶されました(笑)。でもそれで「もっと地上波で視聴率を取りたい」となってしまうと、前述の3カ条を破ってしまうので、気にしないようにしています。東京でグルメタレントをやっている渡部が土地の物を食べておいしいと言っているのを喜んでもらえている、それだけだと思います。観光大使とか地域活性化とか、そんな大それたこと、ボクには背負えません。

ネットは番組の長さの制約が地上波ほど厳しくないので、料理の盛り付けられたお皿を丁寧にじっくり見せて、店主との会話もできるだけ長く紹介するようにしています。これにより、食に意識の高い方々が知りたい情報を提供できているのかなと。ただ、自分はグルメライターや評論家、調査員ではないし、味覚が優れているわけでもないので、できることは限られています。ただの「おいしいものが好きな人」なわけですが、タレントという立場で、自分なりに、全国各地のお店孝行ができたら、と思います。

――これからプライベートで行ってみたいところはどこですか?

番組ではこれからも国内の名店を新たに追加していく予定ですが、プライベートで長い休みがもらえるなら海外においしいものを食べに行きたいですね。例えば、ヨーロッパは、短い休みでしか行ったことがないので、のんびりしたい。国境を越える列車の旅とかいいな。ワインやチーズをしこたま買いこんで、ゆったりと車窓を眺めながら食べたり飲んだり。あと、イタリアのアルバで白トリュフを食べて、スペインのサンセバスチャンでおいしい店巡りなんかもいいですね。

(日経BP社コンテンツ企画部 白倉資大)

『渡部の歩き方 グルメ王の休日』 静岡、金沢、鹿児島、広島などシーズン1、17エピソードをHuluで配信中。文中の写真は同番組より。4月1日から富山編の配信も始まった。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_