「ゴールは一緒なのですが、やり方が違っている。僕は自分の目が行き届かない世界が多いから、その部分はある程度のグリップをしておいて後は人に任せてどんどんやってもらった方が、そこに意志が働いていい方向に行くと思う人間です。父は全部、一緒にチェックして学ばせる。どっちがいい悪いではなく、創業期と次のステップに行く過渡期という違いかもしれません」

――カリスマなき後、社員をどうまとめようとされていますか。

「ジャパネットは毎年、年初に目標を掲げます。16年には『集合天才』というスローガンを掲げました。父が社長だった時は、全社員が父を信じてついてきました。父がいない状態、天才創業者の圧倒的なパワーがなくなった時に、その天才が抜けた時に、皆で集まって1人の天才を超えて行こうというメッセージを出しました」

個の力を出すことにこだわり、全体をパワーアップしていく

父の明氏と同じように「100年続く会社にしたい」と語る

「17年は『プロフェッショナル』『意志を持つ』という2つの言葉を掲げました。個人一人ひとりが自分は何をしたいのかという意志を持って、成果にこだわる人になろうというメッセージです。個の力を出すことにこだわり、それで全体をパワーアップしていくことを目指しています」

「休みを増やしたりしているので、その分、自分が何をしたいのか、仕事に限らずプライベートでもずっとやりたいことをずるずる先延ばししていくのって健康的ではないので、『意志を持って自分のためにやって行こうよ!』という意味です」

――いつ頃から社長になる気持ちを固めたのですか。

「5年ぐらい前でしょうか。父から結構早い段階で『お前しかいないよ』と言われてきました。父から信じてもらっていたからだとは思っています。私自身は社長にこだわっているわけではありません。もしいい人材がいたら会社を任せてもいいのですが……」

100年続く会社にしたい

「今はジャパネットを経営するイメージが一番持てているのが自分だと思っています。もちろん結果が伴わなければ、自分の自信だけではやっていけませんが。社員もそんなところを信じて私についてきてくれている部分もあるので、そういう要素が続く限りは、頑張ろうと思っています」

「父は『100年続く会社にしたい』と言っていますが、私も同じ考えです。お客様の満足度を高めたいのも、従業員の満足度を高めたいというのも、結局、会社が続かないとできない。様々なステークホルダーの満足度を高めて会社を続けていくというのが究極の目標だと思っています」

(シニア・エディター 木ノ内敏久)

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