――社内の文化も変わりつつあるようですね?

「創業者がいなくなって強烈な何かが必要になるのがわかっていたので、中身を変えました。社員の数を増やしました。創造的な仕事ができるよう、休みも増やしました。よく社員に、『言い訳をできないようにするのが僕の仕事だ』と言っています。人が足りないなら増やすし、体力的にきついと言うのであれば、きちんと休みを取ってもらえるようにします」

ジャパネットたかた社長 高田旭人氏

「残業で乗り切る仕事の仕方も強制的にできなくしようと思って、以前は時には日付が変わるまで会社に残って仕事をしていたこともありましたが、今は午後8時半以降に会社に残るのは一切禁止しています」

「全く残業をしないノー残業も水曜日と金曜日に設定し、午後6時半には会社から追い出します。社員の入退社を管理するセキュリティーカードをチェックしているので、本当に6時半以降は居残れないのだということが、皆にも浸透してきました。残れないことがわかって、仕事の段取りを考え出す人がやっと増えてきたかなという感じです」

頭の汗をかいてほしい

「かつてのような働き方は、それはそれで一体感があったことは確かです。それがなくなったことで辞めていく人も実際にいます。不思議なもので、環境が良く働きやすくなっても、今までそのやり方で居心地が良かった人にとっては苦しいものがあるかもしれません。僕は、体の汗をかいて遅くまで残ってほしくないから強制的に帰すのだとよく言っています。頭の汗をかいてほしいと言っています」

――経営のスタイルが明さんと違うとご自身で認めておられますね。

「商品の選び方一つをとっても父と私はかなり違います。この10年ぐらい、商品周りとかで、父とは多くの場面でぶつかりました。父は『勝ち目がないモノは売るな』というスタイル。常に勝ちに行こうという考えで、他のMCにも自信を持って売れるのかと問いただしました。自信を持って宣伝できない商品は、お客様にも伝わらないからです。つまり、勝率10割でないといけない」

「これに対して、私は再現性があれば(経験則で一定の売り上げが見込めるのであれば)、勝率が半分でもやるべきだという考えです。それを2回やって1回勝ったら、それをコツコツと再現していけばいい。僕は商品によっては勝率は3割でも成功したらすごいことになるからやろうというタイプですが、父は3割の勝負ならやるべきではないという考え方で、商品選びではよくぶつかりました」

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