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50年余り前、19歳で父の残したプラスチック成形工場を継いだアイリスオーヤマ(仙台市)の大山健太郎社長。かつて「家庭園芸」「ペット商品」「クリア収納」など様々な分野でヒット商品を生み出したアイデアマンは、売り上げの4割を占めるようになった家電事業を伸ばし続け、「家電業界のトップになる」と意欲十分だ。気になる後継者への思いや毎朝3キロメートル走るという健康法などについても聞いた。

中長期の計画はいらない

――アイリスは幅広い業態の商品を開発していますが、開発にゴーサインを出すポイントは何ですか。

「アイリスは何でも屋じゃないですよ。『ユーザーイン』と呼んでいますが、我々のやることでお客さんに喜んでいただけるかどうかがポイントです。もうかるから、とか、ブームだからではありません。顧客にとって便利で、納得できる商品とサービスを提供するためにやっています。そして、我々は、これまでもこれからも、小さなマーケットを大きくし、需要を創り出し、やったからにはトップをとる、それができなければやめる、というやり方でやってきました。だから、いずれ家電でトップをとるつもりでやっています。ちょっと大きい目標だけど、一歩一歩のぼっているうちに案外いけるものですよ」

「アイリスには、中期計画、長期計画はないのです。あんなことをやるから会社はだめになる。また、5000億円、1兆円の売り上げを目指して頑張る、そんな社員はいりません。環境は変化するのに、売り上げや中長期の計画を目指して無理するから破綻するのです。縛ってはいけない。うちの毎年の計画は、そのときそのときでやれることをブラッシュアップしていくスタイルです。去年、トランプ氏が米国の大統領になるなんて想像した人はほとんどいなかったでしょう。そのくらい世の中は変わっている」

最後発でありながら最先端を

――5年後、10年後、20年後の未来のビジョンはありますか。

「変化対応。アイリスは45年前、水産加工業と農業で大阪から東北にきました。しかし、オイルショックで事業が暗礁に乗り上げたため、家庭用の園芸用品とペット商品を開発、続いてクリア収納で世界に出て行き成功しました。なぜうまくいったのか。『庭をきれいにしたい』『庭がないけれどペットを飼うにはどうすればいいのか』『たんすの中を整理整頓したい』といったユーザーのニーズやトレンドを読み取ってきたからです。

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