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犬は人に「戦略的なウソ」をつく 実験で証明

2017/3/27

ナショナルジオグラフィック日本版

ジャーマン・シェパードのルーマーにごほうびをあげる調教師のケント・ボイルズ氏。ルーマーは第141回ウェストミンスター・ケネルクラブ・ドッグショーでベスト・イン・ショー(最優秀賞)を受賞した。(PHOTOGRAPH BY MARY ALTAFFER/AP)

 イヌは経験を通じて学習し、戦略的にウソをつくことができるという論文が、学術サイト『Animal Cognition』に発表された。

 スイス、チューリッヒ大学の研究者マリアン・ヘバーライン氏は、自分の飼いイヌたちがとる奇妙な行動に興味をもった。1匹がもう1匹の注意をそらし、その隙に相手の寝床を奪おうとしたのだ。これを見たヘバーライン氏は、イヌは人間に対してもこうした狡猾(こうかつ)な行動をとるのだろうかと考えた。

■利益が最大になる戦略を選ぶ

 論文に記載された実験は以下のようなものだ。

 イヌは見知らぬ2人の人間とパートナーとなる。2人のうち1人はごほうびをくれる「協力的」な人物、もう1人はイヌにごほうびを見せた後、そのまま自分でキープしてしまう「非協力的」な人物だ。

 次に、パートナーの人間をごほうびの入った箱に連れて行くよう、イヌに教える。イヌが人間を箱まで連れて行くと、協力的な人物はイヌにごほうびを与えるが、非協力的な人物は与えない。(参考記事:「犬は飼い主の言葉を理解している、脳研究で判明」

 こうした段階を踏んだ後、イヌの前に3つの箱を提示する。1つ目の箱にはおいしいソーセージが、2つ目の箱にはソーセージほど好物でないビスケットが入っており、3つ目の箱には何も入っていない。イヌはまずこの3つの箱のどれかに、2人のパートナーのうち1人を連れていくよう命じられる。ただしこの作業の後、イヌは自分の飼い主を箱のそばへ連れていくことができる。飼い主は残ったごほうびをすべてくれる設定だ。

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