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コカ・コーラがついに特保参入 味の特徴を分析

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日経トレンディネット

コカ・コーラが2017年3月、ついにトクホ(特定保健用食品)のコーラを発売します。それが「コカ・コーラ プラス」です。

2012年に飲料メーカーが相次いで投入したトクホコーラ。発売当時こそ注目は高かったものの、最近では大きな話題がありませんでした。トクホ系飲料は「健康」という強みはあるものの、消費者の継続飲用につなげるまでに長い時間がかかります。したがって、認知度の高いブランドのほうが市場を有利に形成できます。そういう意味では、ほかのブランドにとってコカ・コーラの参入は最大の脅威といえるでしょう。

日本向けの「おいしさ」を意識したというコカ・コーラ プラスの実力はどれほどのものか? 味覚センサーで各社の味と徹底比較してみたいと思います。

コカ・コーラ プラスは独特の味

今回も味香り戦略研究所のラボにある味覚センサーで、トクホコーラ3商品(コカ・コーラ プラス、キリン メッツ コーラ、ペプシ スペシャル)をメインに味を測定。5味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)の強弱を調べました。

そして、コーラの味の評価として「酸味×甘み」で測定したデータをテイストマップにまとめました。右に行くほど酸味が強い味となり、上に行くほど甘みが強い味となっています。

測定結果を見ると、コカ・コーラ プラスだけが左上の領域に位置しており、酸味によるキレよりも、甘みによるおいしさが主軸となっていることが分かります。

従来のトクホコーラが右下の「コーラとしての爽快感」に重きを置いたのに対し、コカ・コーラ プラスはじっくり飲めるおいしさが特徴といえるでしょう。継続飲用を意識し、インパクトよりも「飲み続けられる味」を意識したと推測されます。

ただトクホ成分を入れればいいわけではない

色の世界で赤、黄、青と3原色を組み合わせるとさまざま色ができるように、味も素材や調味料によって組み合わせは無限大です。しかし、組み合わせによって味の抑制や強調などが起こるため、バランスの良い味を作ることは難しいところ。

特にメジャーブランドで消費者に固有の味が認識されていれば、味が大きく変わることで「別物」として認識され、ブランド価値を下げることになりかねません。

トクホ商品のように関与成分を配合する場合は、ただ単にその成分を加えるだけでなく、それによっておいしさの根幹が弱まらないように、味の強化や補強が必要なのです。

なかでも最も大切なことは、5味の中でも生来好ましい味とされる「甘み」や「うまみ」の根幹となる味が大きくぶれないように調味していくこと。今回のコカ・コーラ プラスでも、トクホ関与成分が加わることで失われる味のバランスをいかに補うか、そこに商品開発の肝があったといえるでしょう。

では、今回のように嗜好品に健康の要素を組み合わせる場合、今後はどのような味がポイントになるでしょうか。

「甘み+α」で"病みつき味"を作る

甘みは前述の通り生来好ましいとされる味であり、継続飲用を促すことができます。しかし、人間は飽きやすい生き物であり、甘みだけでユーザーを引き付けることは簡単ではありません。

ロングセラー商品になるためには、甘みのおいしさに"病みつき味"が加わる必要があります。それが「酸味や苦味」など、学習によって獲得する味です。「ほんのり酸っぱい」「ほろ苦い」など、適度な酸味や苦みがあることで、飲み始めは抵抗があるとしても、飲み続けると病みつきになっていくです。

コカ・コーラ プラスがロングセラーになるためには、長く信頼されているコカ・コーラのおいしさとしての甘みにプラスアルファの要素を組み入れた周辺商品やフレーバー展開が必要でしょう。それらによってこれまで作り上げてきたおいしさが再認識され、さらに商品が売れ続けていく流れになるわけです。

そして、日本の消費者の厳しい舌に鍛えられながら新たな商品が育っていくことが、世界展開していく後ろ盾になるに違いありません。日本で売れている製品は世界でもファンを獲得できるポテンシャルを持っているということです。

2020年の東京五輪に向け、気分を上げたりみんなで一緒に盛り上がったりなど、炭酸飲料を求めるシーンは増えてくるでしょう。健康への関心も高まり続けるなか、炭酸ユーザーの健康志向に応えるトクホコーラへの注目は再び高まりそうです。

菅慎太郎(かん・しんたろう)
 1977年、埼玉県生まれ。口福ラボ代表。味香り戦略研究所味覚参謀(フェロー)。「おいしさ」の表現を企画する口福ラボを主宰し、地方創生における6次化商品の開発や、「食×観光」の事業モデル構築を各地で手掛ける。

[日経トレンディネット 2017年3月7日付の記事を再構成]

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